J1各クラブは、夏の移籍期間(ウインドー)を経て、チームの顔ぶれに変化があった。新戦力の加入で力強くなったチームもあれば、主力の放出で戦力ダウンとなったクラブもある。今回は、データサイト『transfermarkt』が算出する各クラブの現在の総市場価値を7月1日時点ものと比較し、下落幅が大きいクラブをランキング形式で紹介する。[3/5ページ]
3位:湘南ベルマーレ
市場価値の下落額:45万ユーロ(約7650万円/5.1%ダウン)
市場価値の変動:885万ユーロ(約15億450万円)→840万ユーロ(約14億2800万円)
J1で下位に低迷する湘南ベルマーレは、夏の移籍期間を経て、チームの総市場価値がさらにダウンした。
湘南はこの夏、福田翔生(市場価値75万ユーロ=約1億2750万円)、鈴木淳之介、畑大雅(いずれも市場価値65万ユーロ=約1億1050万円)と、チームトップクラスの市場価値を誇る選手を相次いで欧州に放出した。
これに対し、湘南はポープ・ウィリアム(市場価値50万ユーロ=約8500万円)、太田修介(市場価値40万ユーロ=約6800万円)、松本大弥(市場価値22.5万ユーロ=約3825万円)、中野伸哉(市場価値27.5万ユーロ=約4675万円)、二田理央(市場価値17.5万ユーロ=約2975万円)らを補強したが、市場価値全体ではマイナスとなった。
新加入選手たちは出場機会を得ており、戦力の穴埋めには一定の効果を見せている。
しかし、チームは7月以降のリーグ戦8試合で2分け6敗と苦しみ、降格圏の18位に低迷中。今シーズンの湘南は開幕5試合で3勝2分けと好発進を切ったが、その貯金はすでに使い果たした。
夏の移籍期間は、多くの欧州各国リーグのオフ期間で、若手を育てて売却する湘南にとっては「売り時」。チームの市場価値が下がったとはいえ、クラブの経営方針としては一定の戦略といえるだろう。
とはいえ、クラブにはJ1残留という厳しいミッションが課されている。現場とフロントが一体となり、この危機をどう乗り越えるかが問われる。
