夏の移籍期間が終了し、各チームの編成がひと段落した。今夏も、マルティン・スビメンディがアーセナルに移籍するなど、近年ラ・リーガの中堅クラブからの国外移籍が増加している。資金力に乏しいクラブにとって、移籍金収入は貴重な収入源だ。今回のランキングでは、今夏十分な移籍金収入を得られなかったクラブを紹介する。※成績や移籍金などは『transfermarkt』を参照。[5/5ページ]
1位:ラージョ・バジェカーノ

【写真:Getty Images】
移籍補償金等収入:なし
退団した選手例:セルジ・グアルディオラ、ラウール・デ・トマス、エティエンヌ・エトー
移籍金収入ワーストランキングで1位となったのは、25年ぶりに欧州カップ戦に出場するラージョ・バジェカーノだ。
今夏の移籍金収入はゼロとなったものの、その動きの裏には緻密な戦略と着実なチーム作りが見え隠れする。
夏の移籍市場は大きな動きはなかったが、構想外のラウル・デ・トマスの放出や、バルセロナで活躍したサミュエル・エトー氏の息子であるエティエンヌ・エトーをミランデスへローン移籍させるなど、人員整理はしっかり行われた印象だ。
移籍金収入はゼロだったものの、UEFAカンファレンスリーグ(UECL)出場に向けて、710万ユーロ(約12億円)を投じて補強にも動いた。
昨季印象的な活躍を見せたアルゼンチン人GKアウグスト・バタージャを完全移籍で獲得し、さらにレアル・オビエドで昨季セグンダ(2部)14得点を挙げたアレモンを450万ユーロ(約7.6億円)で獲得するなど攻守のキーマンを確保した。
加えて、ラ・リーガでのプレー経験もあるルイス・フェリペをマルセイユからフリーで迎えるなど、戦力の底上げは着実に進められている。
予算は決して潤沢ではないものの、近年は安定したサイクルでチーム作りを行っており、今季も期待の持てる陣容が整った印象だ。
37歳という若さで高く評価され、すでに風格が漂うイニゴ・ペレス監督のもと、ラージョが欧州の舞台で旋風を巻き起こせるか、注目が集まる。
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