フットボールチャンネル

J1 3か月前

横浜F・マリノスに「良いボールがこぼれてきた」のはなぜか。大島秀夫監督が改めて必要だと感じたこと「きょうで言えば…」

text by 竹中愛美 photo by 三原充史

 横浜F・マリノスは9月20日、明治安田J1リーグ第30節、ホームでアビスパ福岡と対戦し、2-0で勝利した。マリノスは4試合ぶりに白星をつかみ、残留圏の17位をキープ。試合後、大島秀夫監督は会見で「チーム全員でひとつになった試合だった」と振り返った。

横浜F・マリノス大島秀夫監督が試合を総括

大島秀夫

【写真:三原充史】

JリーグはDAZNで全試合配信!
通常より1270円お得に観るならDMM×DAZNホーダイ[PR]

「勝ち点3が絶対に必要な試合でまず(勝ち点が)とれたことは嬉しく思いますし、全員で戦って、全員で攻めて、全員で守るところ、本当にシンプルだけど、もう1回原点に帰ってやるべきことをやるという戦い方を交代選手含めて、みんなが体現してくれたと思います」

 大島監督の言葉通り、チーム全員でつかみとった勝利だった。マリノスは福岡にボールを持たせてミドルブロックを構築。中盤でボールを奪い、ロングボールで前線へと運び、攻撃につなげた。

 21分のディーン・デイビッドの先制ゴールも追加点となった角田涼太朗のダイレクトボレーもはじまりはロングボールからだった。

 1点目のシーンは、朴一圭のロングフィードが相手に跳ね返されるもセカンドボールを拾った加藤蓮がすぐさま前線へロングボールを入れたことによってゴールへつながった。2点目も朴のロングフィードからセカンドボールを拾い、手数をかけずに相手ゴールに迫ったことでコーナーキックを獲得。その後の角田の技ありボレーが生まれた。

 後半に入ってから福岡に押し込まれる時間帯が増えたが、角田やジェイソン・キニョーネスを中心に守備陣が守り抜き、6試合ぶりにクリーンシートを達成した。

 この日のゴールとアシストはデイビッドや角田、ジョルディ・クルークスと夏に補強した新戦力たちというのも明るい材料だろう。

「夏で人が大きく入れ替わったので、前にいた人と新しい選手は特徴も違います。その中でまたどうチームとして積み上げていくかというところで、ここのところは点がとれていなかったですけど、それがひとつずつ、一歩ずつ積み重ねていけた」とここまでの取り組みの成果だと強調し、さらに続けた。

「きょうで言えば、全員がハードワークして、さぼらずにボールにくらいついてやった結果がああいう、良いボールがこぼれてきたんだと思っています。ベースのところは当たり前だけど、大事にしないといけないところ、必要だと改めて感じました」

 リーグ戦は残り8試合。対戦相手によって当然戦い方は異なるが、きょうのようにハードワークをして、球際の部分で負けなければ勝率を上げることができるかもしれない。

 次節からアウェイ3連戦が続くが、大島監督は「全員で粘り強く戦い続けるしかないと思いますし、小手先なものやきれいなことでどうにかなるような状況ではないと思うので、全員で目の前のひとつひとつを乗り越えて、積み上げてやっていくだけだと思います」とチーム一丸となって戦う覚悟を示した。

(取材・文:竹中愛美)
 

【関連記事】
渡辺皓太は苦しんでいた。でも「一旦いろいろな考えを捨てて…」。それこそが横浜F・マリノスに必要なプレー【コラム】
「外からの雑音やプレッシャーもある」FC東京にあって横浜F・マリノスになかったもの。「ここ数週間ずっと…」【英国人の視点】
「気持ちっす」落ち込み、萎縮していた井上健太が横浜F・マリノスのトップ下で輝いた。「めちゃくちゃきつかった」【コラム】


【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!