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Jリーグ 3週間前

渡辺皓太は苦しんでいた。でも「一旦いろいろな考えを捨てて…」。それこそが横浜F・マリノスに必要なプレー【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 photo by Getty Images

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横浜F・マリノスは28日、明治安田J1リーグ第22節で湘南ベルマーレと対戦し、1-1の引き分けに終わった。リーグ戦8試合ぶりの先発となった渡辺皓太にとってこの試合は期するものがあった。そして、試合後に悔しい表情を見せる渡辺に気づき、そっと手を肩に回すチームメイトがいた。(取材・文:菊地正典)

 

疲労と悔恨。渡辺皓太はもどかしさを感じていた

渡辺皓太

【写真:Getty Images】

 試合が終わり、センターサークル付近に集合すると、チームの端っこでひざに両手をついた。

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 レフェリーがあいさつのタイミングを示す笛を鳴らしても姿勢を直せなかったが、さらに上体を屈めることでお辞儀の意思を示す。それから上体を起こしたのは、試合終了時にピッチにいた22人の最後だった。

 最後まで走りきった疲労もある。だが、それ以上に悔しかった。

 顔を上げた渡辺皓太は、まさに苦虫を噛み潰したように顔を歪めていた。

 2025年6月28日に行われた湘南ベルマーレ戦は、最下位に沈む横浜F・マリノスにとって落とせないゲームだった。相手が降格圏から一つ上の17位であることを考えれば、アウェイでも勝ちたかった。

「勝ち点3を取れたゲームだったと思うし、そもそも絶対に勝ち点3を取らないといけなかった。そこで取り切れないのがいまのチーム状況だと思うし、そのもどかしさは感じている」

 渡辺個人にとっても勝ちたい試合だった。プレーにもその思いは表れていた。

 いつにも増して気合いが入っていたのではないか? そう問われた渡辺は、試合終了直後の感覚をまだひきずっていたような険しい表情で言い放つ。

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