いつの時代も、サッカー界には“問題児”と呼ばれる選手が存在する。パッションがほとばしる競技性であるため時には冷静さを欠いてしまうこともあるが、なかには一線を超えてしまうケースがあるのも事実だ。今回は、日本サッカー史上に名を残す最強の悪童4人をピックアップして紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照[2/4ページ]
FW:金崎夢生(かなざき・むう)
生年月日:1989年2月16日
主な所属先:大分トリニータ、名古屋グランパス、ポルティモネンセSC(ポルトガル)、鹿島アントラーズ
Jリーグファンに「日本サッカー界を代表する悪童は?」とアンケートを取れば、おそらく一定数の人が金崎夢生の名を挙げるはずである。
サッカー日本代表でも活躍した万能型ストライカーは、剥き出しの闘志が大きな問題に発展してしまった選手の筆頭格だ。
2007シーズンに大分トリニータへ加入した時から、金崎は異彩を放っていた。
様々な役割をこなせる万能型として、高卒新人ながらスーパーサブの役目を担当。2008シーズンにはチームをナビスコカップ(現:JリーグYBCルヴァンカップ)優勝に導き、自身もニューヒーロー賞を獲得している。
フットサル仕込みの高いテクニックがありながら、金崎の最大の特長は野性味があふれる力強いドリブルやパワフルなシュートだ。
しかし、そのアグレッシブさがマイナスの結果を生んでしまったのが鹿島アントラーズ在籍時の2016シーズンだった。
8月20日の湘南ベルマーレ戦(J1リーグ 2ndステージ第9節)、途中交代させられたことに激昂した金崎は石井正忠監督との握手を拒否。その後も怒りが収まらず、スタッフに取り押さえられた。
この騒動を、当時の日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が問題視。金崎は代表チームから追放されている。
一方、金崎は湘南戦の翌日に石井監督やチームメイトへ謝罪しており、自身が起こした問題にしっかりとけじめをつけている。
この潔い性格もあってか、金崎は激しい気性のわりに同僚やファンから愛されている。
