Jリーグは7月、全60クラブに関する2024年度の経営情報を開示した。これまで3月決算の柏レイソルと湘南ベルマーレを除外した状態で発表されていたが、改めて両クラブを含めた経営状況が明かされている。今回のランキングでは、そのなかの「入場料収入」に着目。チケット販売での収益が低かったクラブをランキング形式で紹介する。（入場料収入が並んだ場合は、試合関連経費が高い方を上位とする。）［2/5ページ］

4位：テゲバジャーロ宮崎

入場料収入：2400万円

　テゲバジャーロ宮崎は、2024年度決算の入場料収入が2400万円で、2023年度の2200万円を上回った。しかし、リーグ全体で57位という低い水準だ。

　宮崎にとって最大の課題は観客動員の少なさにある。2024年のリーグ戦1試合平均観客数は1165人で、Jリーグ全体で最下位だ。

　にもかかわらず、入場料収入で最下位を免れているのは、観客1人あたりの単価が比較的高いことが背景にある。

　2024年度の客単価は約1051円。J3では無料招待を多く取り入れているクラブが多く、1000円を下回ることも珍しくない中、有料チケットでの来場が一定割合を占めていることは評価できる点だ。

　一方、2023年度は1試合平均観客数が1552人とクラブ史上最多を記録した。

　客単価は746円で、収益は2024年度に劣るものの、スタジアムの雰囲気や熱気という面では2023年に分があったかもしれない。

　2025シーズンの宮崎は好調で、第28節終了時点でJ3の5位につけており、J2昇格争いに絡んでいる。

　観客動員も好調で、ここまでの1試合平均は2268人と昨シーズンの2倍近く。第21節のギラヴァンツ北九州戦では、「KUROKIRI STADIUM」での開催により8032人を動員した。

　2024年に9試合あった3桁動員は今シーズンはわずか1試合にとどまり、すでに昨シーズンの総入場者数を大幅に超えている。