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J1 2か月前

経営は大丈夫? Jリーグ、入場料収入ワーストランキング6〜10位。観客数に課題があるクラブは?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

 Jリーグは7月、全60クラブに関する2024年度の経営情報を開示した。これまで3月決算の柏レイソルと湘南ベルマーレを除外した状態で発表されていたが、改めて両クラブを含めた経営状況が明かされている。今回のランキングでは、そのなかの「入場料収入」に着目。チケット販売での収益が低かったクラブをランキング形式で紹介する。(入場料収入が並んだ場合は、試合関連経費が高い方を上位とする。)[3/5ページ]

8位:Y.S.C.C.横浜


【写真:Getty Images】

入場料収入:4400万円

 Y.S.C.C.横浜は、2024シーズンのJ3で19位となり、J3・JFL入れ替え戦を経て、Jリーグ退会となった。

 4400万円の入場料収入は、皮肉にもクラブ史上最高額だった。

 YS横浜は、J3発足に合わせてJリーグ準加盟の申請を提出し、2014シーズンから同カテゴリーを舞台に戦ってきた。

 最高順位は2021シーズンの8位で、それ以外は全て2桁順位にとどまった。

 横浜には、横浜F・マリノス、横浜FCと、複数のプロクラブがあり、J3のYS横浜はファンの獲得に苦慮。J3参入後もリーグ戦の平均観客数が1000人前後にとどまり、営業収益も下位に甘んじていた。

 そんな中、2023シーズンから導入されたJFL降格制度が、2024年の観客動員に大きな影響を与えたと考えられる。

 成績不振が続いた結果、降格の危機が現実味を帯びる中で、クラブへの注目度が高まり、観客数は大幅に増加した。

 2024シーズンは、第34節の松本山雅FC戦で3627人、最終節のギラヴァンツ北九州戦では2935人を動員。高知ユナイテッドSCと対戦した入れ替え戦の第2戦では、ニッパツ三ツ沢球技場に5010人が来場し、いずれもクラブ歴代上位の動員数を記録した。

 こうして年間入場者数・入場料収入ともに過去最高を更新したが、それがJリーグラストシーズンの記録となってしまった。

 退会後の2025シーズンはJFLで戦っているが、大幅な編成見直しを行って臨んだチームは苦戦を強いられている。

 第21節終了時点でリーグ最下位に沈み、Jリーグ復帰は極めて厳しい状況だ。

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