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Jリーグ 2か月前

「下を向かないで、田代さん」裏天王山で敗れたアルビレックス新潟、田代琉我の心を揺さぶった主審の言葉。「少し前向きになれた」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「やっとたどり着いたJ1の舞台で…」

「個人としては着実にステップアップできていると思いますけど、やっとたどり着いたJ1の舞台で自分の力をもっと発揮しなきゃいけないと日々思ってきましたし、チームのためにもっと、もっと貢献できる部分があるんじゃないかと自分のなかで模索ながら、いろいろと突き詰めてやってきました」

 オフに小島亨介が柏レイソル、阿部航斗がジュビロ磐田へ完全移籍。西村遥己が松本山雅FCへ期限付き移籍した新潟のGK陣はパリ五輪世代の藤田和輝に、レノファ山口FCから加入して2年目の32歳のベテラン吉満大介、アカデミー出身のルーキー内山翔太、そして田代の陣容に刷新された。

 開幕から藤田と吉満が先発を担ったリーグ戦で、田代が初めて先発に抜擢されたのは6月15日の横浜F・マリノスとの第20節。ホームのデンカビッグスワンスタジアムを今シーズン最多の3万474人で埋めた一戦が、現時点における新潟の最後の白星であり、最後にクリーンシートを達成した試合となっている。

 GKに100点満点の試合はないと言い聞かせながら、熊本時代から常に高みを追い求める田代のなかでも、1-0で勝利したJ1デビュー戦は100点に近い試合としていまも脳裏に刻まれている。

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