堀田大暉を支えた2人のGKとコーチの存在
それでも、徐々に試合に馴染むと、持ち味の左足のキックが味方につながりゴールチャンスまでつながる場面もつくり出す。「自分の特徴で、キックとかつなぐところというのは、随所に出せてはいましたし、そこから攻撃につなげられたりはできました」と、持ち味を出せたことには手応えを感じていた。
森山監督も「序盤は緊張もあったと思いますし、あとこのピッチ(試合途中で大雨が降った状況)にもなかなか慣れない中で慌てるシーンもありましたけど、全体を通したら後ろでボールを扱えるのは、選手たちも安心感はあったと思います。ミスパスもありましたけど、良い攻撃につながるシーンもまあまああったので、そういう意味では攻撃のリズムをつくる一つの要因にはなったんじゃないかなと思います」と堀田が持ち味を活かしてくれたことを評価した。
そして、常に練習で切磋琢磨するGKグループの仲間も堀田を支えてくれた。堀田同様なかなかベンチ入りできていなかったGK松澤香輝も試合前のアップに現れ、練習のサポートをした。開幕からずっとサブGKを務めながら今回出場機会を得られなかった梅田もまたサポートに徹し、勝利の後は堀田と抱き合った。
森山監督は「梅田にとっては結構きつい出来事ではあったと思うんですけど、ただ、今は(堀田と梅田が)2人並んで競争しているところなので、林が戻ってくるまではこの2人で良い競争をしてくれると思います。あと松澤も今日はいろいろチームのサポートをしてくれて、GKチームがまたバトンをつなぎながら、お互いライバルでありながら支え合える、励まし合える、喜び合える、とんでもない4人のGKチームとそれをまとめる植田コーチの、この5人のチームはわれわれにとっては宝物なので、本当にすばらしい勝利に貢献をしてくれる活躍をしてくれたと思います」とGKグループ全員を会見で称えた。
堀田も「3人(試合に)出られない中で、本当にライバルですけど、切磋琢磨して、お互いアドバイスとかも求めたり伝えたり、毎日の練習で刺激し合ってきた仲だったので、今回は僕が出ましたけど、本当にこの3人の力を合わせてというか、僕がその2人(梅田、松澤)の思いもしっかりと表現しなきゃいけないというところもあって、だいぶプレッシャーのかかるゲームでしたけど、自信を持って挑めるような支えもしてもらったので、本当に感謝しかないです」とサポートしてくれた梅田や松澤への感謝の思いを語った。