明治安田J2リーグは8試合を残すところとなった。J1昇格争いが混沌を極める同リーグで、大きなチャンスがあるのはどのクラブか。今回はJ2クラブの中で、J1昇格の可能性が高いクラブをランキング形式で紹介する。※各データは『transfermarkt』を参照。[3/5ページ]
3位:水戸ホーリーホック
2025 J2リーグ順位:1位
2025 J2リーグ成績:15勝10分5敗(勝ち点55)
第30節終了時点で首位に立つ水戸ホーリーホックは、昇格争いの有力候補だが、課題も抱えている。
2021年から4年連続で2桁順位に沈んでいた水戸は、今シーズンも開幕から第8節まで2勝3分3敗と振るわなかったが、第9節から誰もが驚く快進撃を披露する。
第13節からの8連勝などで一気に順位を上げ、前半戦終了時には2位に浮上し、第20節以降は首位をキープしていた。
しかし、8月以降は勢いがやや鈍化。直近5試合は4分1敗と勝ち切れず、第30節終了時点でV・ファーレン長崎に勝ち点で並ばれた。
2000年からJ2で戦い続け、昇格も降格も経験していない水戸にとって、J1昇格争いはクラブにとって未知の領域であり、真価が問われる局面だ。
直近の引き分けを「勝ちきれない」と見るか「負けない強さ」と捉えるかで評価は変わる。
実際、RB大宮アルディージャは上位を走りながら第28節から3連敗を喫し、8位まで後退した。勝ち点1でも積み重ねることの重要性は明らかだ。
『transfermarkt』のチーム総市場価値は590万ユーロ(約10億300万円)で、リーグ12位という水準。決して突出した戦力ではないが、クラブとサポーターは過去にない熱気に包まれている。
緊張感を力に変えることができれば、悲願のJ1昇格は十分に現実味を帯びてきた。
