「10年ぶりくらい。34歳でWGになると思っていなかった」
最初にこのポジションで起用されたのは9月7日のYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦の柏レイソル戦だった。後半途中からピッチに送り込まれた背番号20は右サイドのタッチライン際に陣取る。わずか19分間の出場で大きな見せ場を作れなかったものの、久しぶりにサイドでプレーして新鮮な空気を自らに取り込んだ。
試合後は「自分もビックリしました(笑)。トップ下かボランチで出ると思ったけど右だった。驚きとともに、でも入団した時は右だったので変な感じはなくて、久しぶりだなと思いながらやっていた」と目を丸くする。
さらに「やっていけばもっと良くなる」と前向きに話し、ウイングというよりはサイドハーフのイメージで、持ち前のキープ力や局面を打開するラストパスを狙っていく構えを示した。
すると翌週から再開したリーグ戦でも同じポジションでの起用が続く。川崎フロンターレ戦では退場者が出たため1人少ない状況での途中出場となったが、ピッチに入って歩を進めたのは4-4-1の右サイドハーフ。さらに福岡戦でもこの位置で途中出場し、若かりし日の感覚を養っていく。
聞けば「10年ぶりくらいのウイング。34歳でウイングになると思っていなかった」と苦笑い。順天堂大学から加入した当初の主戦場に立ち戻り、どのようなプレーをイメージしているのか。