機能しなかった交代選手。FC町田ゼルビアに不足していたもの
「後半に代わって入ってきた選手たちがうまく機能しなかった印象です。安易なロストから何度かカウンターを受ける場面があって、相手に勢いづかせてしまった」
町田は75分に前線の3枚をすべて入れ替え、ミッチェル・デューク、ナ・サンホ、沼田駿也がピッチに入った。相手陣内にスペースがある中で「カウンター未遂」が3度4度とあった。最善の形はシュートが決まることで、次善の形は「クロスを弾かれてコーナーキックやスローインから再開する」状況。しかし京都戦の終盤は前線が行きすぎたことで、逆に「相手のパスカット、GKのスローからクロスカウンターを食らう」状況が頻発した。
シュートが100%決まる状況ならば、迷わず狙えばいい。ただフットボールではそれが20%、30%のときどうするか?が問われる。交代選手たちは「カウンターを受けにくい攻撃の終わり方、シュートの打ち方」を意識できていなかった。そもそもシュートまで行かず、後ろでボールを握って時間を使ってもいい。冷静でクレバーな試合運びは、後半の町田に不足している部分だ。
もう一つはエリア内での「頭を使ったプレー」の有無だ。黒田監督はこう強調していた。
「(町田が)振った足のところに相手の頭が出ていました。京都はそこで安易に足を出さず、頭でしっかり行けていました。そういったところで京都さんの強さが垣間見えた試合になりました」
林幸多郎もこう振り返る。