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コラム 2か月前

「誇りで胸がいっぱい」いま、クレモネーゼが熱い! “弦楽器の街”が奏でる歓喜の残留へのハーモニー【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

ポー川のようにゆったりと歩みを続け…

 そして、クレモネーゼの買収だ。カルチョそのものには関心は薄いが、地元のためにという強い意識から、低迷するクラブに手を差し伸べた。

 買収直後の07/08シーズン、クレモネーゼはセリエC1グループAで2位となったものの、プレーオフの末に昇格を逃した。

 それから、セリエBへの昇格は、10年も待たなければならなかったが、アルヴェディは、辛抱強くクラブに投資し、クレモナ近郊を流れるイタリア最長のポー川のように、穏やかでゆったりとした歩みを続けた。

 そして、21/22シーズンのセリエA昇格。26年ぶりのトップリーグへの復帰だ。またしても1年でセリエBに転落してしまうが、2年でトップリーグにカムバックしてみせた。

 今季は4試合を終え、勝ち点は8。クラブ史上最高位を得た93/94シーズン(勝ち点6)を上回る成績だ。

 今季の目標はまぎれもなく、1994/95シーズン以来の残留だ。だが、たとえ、今季に残留を逃したとしても、それは大きな蹉跌ではない。

 クレモナとクレモネーゼは、すでにアルヴェディから数多くの“天の恵み”を授かっているのだから。

(文:佐藤徳和)

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【了】

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