「勝ちたいという思いだけで…」
FW呉屋大翔は「自分たちが前から行って、ボールを引っかけて、何回チャンスを作れるかというゲームだと試合前にチームで話しました。相手は上手いし、1対1の局面が多くなることも分かっていたので、そこで負けないこと」を共有したと言う。
立ち上がりの激しい攻防は、スリリングな試合展開を予感させるには十分であった。2度追い、3度追いするなど泥臭く最前線からアグレッシブなプレーでチームを牽引する呉屋は「勝ちたいという思いだけでプレーしているので、それを自分が先頭で見せられたらと毎試合思っていますし、それを見せ続けたい」と勝利への熱量を口にした。
だが先にスコアを動かしたのは熊本だった。12分、千葉は左サイドを突破されてフィニッシュに持ち込まれ、最後はオウンゴールで失点する。
この後、一段ギアを上げた千葉は30分に同点に追いつく。センターサークル内からMFエドゥアルドがスルーパスを放つと、呉屋が相手ディフェンダーと競り合いながら裏に抜け出し左足を一閃。絶対に負けられないという思いのこもった魂の一撃でもあった。
「良い形でボールを受けて上手く引き出せました。シュートはあまり考えずに打てた印象で、枠が見えて振り抜いた感じです」
前節は決勝点を挙げ、2試合連続得点。これで今シーズン5得点目を記録するなど終盤戦向けコンディションは上がっている。