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Jリーグ 2か月前

「帰ってきてしまった」不完全燃焼で京都サンガF.C.に復帰した山田楓喜に芽生えた意識。「おのずとそういう気持ちに…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「チームのみんなであそこを狙っていた」

「チームのみんなであそこ(ニア)を狙っていたし、自分のアシストだけじゃないし、駿くんが点を取ったけど、それでも駿くんだけのゴールじゃない。チーム全員でもぎ取ったゴールだと思っています」

 セレッソ戦をリザーブでスタートさせた山田がスクランブル出場したのは25分。チーム最多、リーグでも2位の16ゴールをあげている絶対的エース、ラファエル・エリアスが接触プレーで右膝を強打。一度はピッチに戻るもプレー続行が不可能になる非常事態を受けて、エリアスに代わって投入された。

 京都の曺貴裁監督は左ウイング(WG)の原大智を1トップに、右WGの松田天馬を左WGに配置転換。そのうえで右WGに投入されたレフティーの山田は、指揮官からこんな指示を受けていたと明かす。

「まずは守備のところでチームとして守っている(味方との)距離感を忘れずに、そのうえでボールもらったら攻撃は好きにやれ、僕の特徴というものをしっかりと出してこい、という感じでした」

 京都のクラブ史上で初めてリーグ戦の優勝争いに絡んできた今シーズン。前日27日に首位の鹿島アントラーズ、2位のヴィッセル神戸がともに勝利していた関係で、キックオフ前で3位だった京都との勝ち点差は神戸と4ポイント差、鹿島とは8ポイント差にそれぞれ開いていた。

 一方の京都は2分け1敗と3戦続けて白星から遠ざかっていた。それでも、と山田が笑う。

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