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Jリーグ 2か月前

「帰ってきてしまった」不完全燃焼で京都サンガF.C.に復帰した山田楓喜に芽生えた意識。「おのずとそういう気持ちに…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「意思を持って帰ってきたというよりも…」

「特に何も考えていなかったですね。鹿島が勝ったからとか、他の会場がどういう結果になったかとか別に何とも思っていなかったというか、マツが途中から出ている、くらいしか思っていませんでした」

 マツとは昨シーズンの後半に東京ヴェルディへ期限付き移籍で加入し、シーズン開幕前から同じく期限付き移籍していた山田とともに共闘。チームの6位躍進に大きく貢献し、今シーズンから鹿島へ復帰している松村優太を指す。対照的に山田はヨーロッパへの挑戦を求めて、ナシオナルへ期限付き移籍した。

 契約期間は6月末までの半年間。ポルトガル1部リーグの後半戦で出場13試合、プレータイム492分で1ゴール2アシストの数字を残した山田だったが、契約延長には至らなかった。

 京都への復帰が発表されたのが6月12日。山田は新シーズンを見据えて一時帰国していた。

「正直に言えば(京都に)帰ってくる予定というか、そういう状況ではなかったので。当時の状況で言えば、意思を持って帰ってきたというよりも……何て言うのかな、この表現がいいかどうかはわからないですけど、帰ってきてしまった、と言ったほうが自分の気持ちとしては強かったですね」

 不完全燃焼の思いを募らせていた山田を変えたのは、約1年半ぶりに共有した京都の雰囲気だった。

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