「選手が選べていない」「やめていいんじゃない?」がヒントに
「特に左サイドの選手はそれをやり過ぎていた。そればっかりになっていたから、『やめていいんじゃない?』って。『やめてみて景色が変わるからやってみて』って言って、何回か変わったのを覚えています」
準備してきた戦い方を表現するのは当たり前だが、サッカーは相手がいるスポーツだ。相手の戦い方を見て、自分たちの戦い方も柔軟に変えていかなければいけない。
「スタッフ陣が要求することでもあるんですけど、選手が選べていないという部分もある。それをどうやって落とし込んでいくのか。選手個人の問題でもあるし、伝え方って難しいんだなと改めて思います」(小野瀬)
もちろんベンチからの指示は重要だが、最終的に実行するのはピッチ上の11人。指示通り動くのではなく、自ら選んでいかないといけない。ただ指示をこなすだけの選手は、勝敗の責任から逃げているようにしか見えなかった。
たとえば、この試合ではゼ・ヒカルドのパスがズレてポゼッションを失う場面が何度かあった。パスミス自体を非と考えるのか、ミスを許容しながら、その後のプレッシングが遅かったことを非とするのか。