横浜F・マリノスは10月4日、明治安田J1リーグ第33節、柏レイソルと対戦し、1-0で敗れた。かつて柏レイソルU-18に所属していた関富貫太は、日立台のピッチで躍動したが、「細かいところがまだまだ」と反省を口にする。1歩ずつ着実に歩んできた19歳は舞台をJリーグに移してもその姿勢は変わらない。(取材・文:竹中愛美)
横浜F・マリノス内定からJ1デビュー、フル出場と成長著しい関富貫太
【写真:Getty Images】
成長スピードが著しい、とでも言うべきか。関富貫太が横浜F・マリノスへの加入を内定させ、JFA・Jリーグ特別指定選手としてマリノスでプレーすることが決まったのが8月21日。
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そこからおよそ3週間後の9月13日、第29節・川崎フロンターレ戦でJ1デビューを果たすと、9月20日の第30節・アビスパ福岡戦で初先発。J1屈指のドリブラー・紺野和也にそれほど大きな仕事をさせず、チームの勝利に貢献してみせた。
マリノスは現在、残留争いの真っ只中。シーズン終盤、残りの試合はすべて勝ち点を取りこぼすことが許されない状況で、首位争いを演じている柏との一戦に左サイドバックとして先発起用されたことは、大島秀夫監督の信頼を勝ち取っている証拠と言えるかもしれない。
「1試合1試合成長できてるなっていうふうには感じます。だけど、やっぱ最後の10分、5分のところでもっと強度を上げていかないといけないし、負けてる状況なんで、もっと自分が駆け上がっていかないといけないなっていうふうに思う。まずは1試合1試合成長できてるので、本当に1歩1歩やっていくだけかなと思ってます」
本人としては、至って自分のすべきことをただただやっているという感覚なのだろう。デビュー戦ではファーストタッチでボールが足につかないなど、「まだまだでした」と振り返る出来だった。それでも来るべきチャンスに備えて、練習に励み、ゲームの中で見事適応していった。
この日の試合でJ1の舞台は3試合目。初めてのフル出場となった。「個人としては悪くなかったなってところとチームとしてまた勝てなかったんで、そこはまた本当に悔しいですね」と言葉少なに試合を振り返る。
「ゴール前のクオリティーだったり、上位にいるチームっていうことで、セットプレーの 1本で試合を決定づけられるなって、そういう細かいところの差だったなっていうふうには感じますね」と上位チームとの差を痛感する試合でもあった。
悔しさをまた味わった一方で個人として得た収穫と課題もある。