「まだ試合は終わっていない」

　リカルド・ロドリゲス監督は「追いつくチャンスが多数あったと思います。ただ、そのあと後半終盤に良いプレーが続かずに、そして3失点目を喫してしまい、試合を難しくしてしまいました」と残念がった。

　2点差をつけられ苦しい状況も「180分の試合のうちの90分しかまだ終わっていません。第2戦、ホームで我々のサポーターの力を借りながら逆転して決勝への進出を目指したいと思います」と意気込んだ。

　2試合合計スコアで争われるルヴァン杯準決勝。第2戦はホームゲームだからこそアドバンテージを発揮できるはずだ。

　チームの攻撃力をもってすれば2点のビハインドを追いつけないことはない。そのためには無失点で試合を締めることも重要なポイントになるだろう。

　最後にサポーターの待つスタンドに挨拶に行くと、熱い声援が選手らの背中を強く押す。

　それをハートで受け止めた柏の守護神は「まだ試合は終わっていない。半分が終わったところで、残りの90分に準備してきたものをぶつけるだけだと声援を聞いてから切り替えられたので感謝したいですし、ホームでしっかり逆転してサポーターと一緒に喜び合いたいです」と頼もしい言葉で締めくくった。

「まだ終わっていない」―。この言葉がキーファクターになるだろう。失点が許されない状況で、この土壇場を救うのは背番号25かもしれない。柏は2020年以来、5年ぶりとなるタイトルを奪いにいく。

（取材・文：石田達也）

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