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英国人が見たサッカー日本代表対パラグアイ戦「W杯なら敗退」「瀬古歩夢だけの…」「堂安律と南野拓実はあまり…」

シリーズ:英国人が見た○○戦 text by 編集部 photo by Getty Images

 サッカー日本代表は10日、パナソニックスタジアム吹田でパラグアイ代表とテストマッチを行い、2-2に終わった。この一戦について、日本サッカーに精通するイングランド人ライターのショーン・キャロル氏に随時話を聞いた。(語り手:ショーン・キャロル)[5/6ページ]

「失礼かもしれませんが…」

――パラグアイは中央が強固ですね。

「強固で、規律がありますね」

――89分、藤田譲瑠チマと上田綺世が、佐野と小川に代わって入ります。アディショナルタイムに入りました。これがワールドカップ決勝トーナメント1回戦ですと、敗退です。

「今日のようなパフォーマンスだと、敗退です」

――「最後に気持ちを見せてほしいですね」と話していたところで日本が同点です!上田のゴールでした!

「日本がインテンシティを上げたことによって生まれたゴールでした! パラグアイの守備が少しバラバラになったところで、伊東が上手く右サイドを突破しました。上田の動きも印象的でした。慌てず、冷静にファーサイドに待ち構えたことは非常に重要でした。やはりストライカーの本能を持っていますね!」

――試合は2-2で終了しました。最後に気持ちを見せましたね!この試合を振り返ってどうでしたか?

「失礼かもしれませんが、今振り返ると目立った選手が特にパッと出ないですね。同時に、『裏切った』とまで言えませんが、南野と堂安はあまりインパクトを残せなかったです」

――遠藤や三笘の不在は響きましたか?

「もちろんありましたね! 冨安健洋、板倉滉、伊藤洋輝、町田浩樹の不在も間違いなく大きかったです」

――ショーンさんが試合前に言っていたように、DFの3人はこのチャンスをものにできなかったですね。

「そうですね。今後も守備の課題が続きそうです」

――5年ぶりに見た斉藤の印象はどうでしたか?

「悪くはなかったですが、持ち味を出せた気があまりしないですね」

――上田は出場時間が短かったですが、さすがでしたね。

「そうですね。頼もしいストライカーになりました」

――今日はFW2人のゴールでした。堅守のパラグアイから2得点はできました。

「日本の課題は得点力と何十年も言われているので、FW2人のゴールは間違いなくポジティブですね。ただ、攻撃が効果的になると同時に、ディフェンスが少しずつ不安定になっているのが気になります」

――ブラジル戦はバランスが課題になるでしょうか。そのブラジルですが、韓国に5-0と勝利しました。

「やばいですね。緊張しています(笑)」

――そのブラジル戦は、どのように戦うべきでしょうか?

「最近のパフォーマンスと守備の課題で考えれば、まずは先制点を許さないことですね」

――守備の時間が長くなりそうですね。鍵になる選手はいますか?

「センターバックとボランチのプレーは鍵になります。谷口彰悟と鎌田がスタメンで出場できれば良いですね」

――ありがとうございました。

▽語り手:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。『ニッポンとサッカー 英国人記者の取材録』『英国人から見た日本サッカー “摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化』の筆者。「Jリーグ Monthly」のレギュラー出演。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーやNHK、J SportsなどのJリーグ番組出演も。

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【了】

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