2025シーズンのJリーグも終盤に差し掛かっている。この時期の大一番のひとつに、JリーグYBCルヴァンカップの決勝戦がある。「Jリーグヤマザキナビスコカップ」時代から熱戦が繰り広げられ、歴史としてはリーグ本編よりも長い。今回は、同トーナメントの決勝戦において最も観客数を集めたビッグマッチをランキング形式で紹介する。※『J. League Data Site』で参照できる1999年以降が対象。[1/5ページ]
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5位:FC東京対浦和レッズ(2004年)
観客数:53,236人
開催地:国立競技場
初の主要タイトル獲得を目指すFC東京を、浦和レッズが前年度チャンピオンとして迎え撃つ。
2004年のJリーグヤマザキナビスコカップ(現:JリーグYBCルヴァンカップ)決勝戦は、そのような構図で行われ、53,236人の観衆が国立競技場に詰めかけた。
試合序盤からFC東京は劣勢を強いられる。
最終ラインの一角に入ったジャーンが、前半に2枚目のイエローカードを受けて退場。原因となったのは、この時期に猛威を振るっていたエメルソンを止めようとして犯したファウルだった。
その後は浦和の猛攻をFC東京がどうにか防ぐという展開が続く。
DFの茂庭照幸が鬼気迫るデュエルとカバーリングを見せ、FWの戸田光洋が自陣まで下がって相手のシュートを弾き返し、土肥洋一が最後尾からチームを落ち着かせた。
彼らの奮闘の結果、FC東京は延長戦をあわせて27本ものシュートを浴びながらPK戦に希望をつなぐ。
ここでも土肥が冷静なセーブを見せ、チームに初タイトルをもたらした。
その活躍が評価され、大会MVPも守護神の土肥が受賞。鉄壁ぶりを存分に見せつける結果となった。
なお、2004年はアテネ五輪が開催された年でもあり、このファイナルにもU-23日本代表として国際舞台を踏んだ選手が躍動していた。
FC東京には茂庭をはじめ石川直宏や今野泰幸がおり、浦和では田中達也や田中マルクス闘莉王がプレーしていた。
