2025シーズンのJリーグも終盤に差し掛かっている。この時期の大一番のひとつに、JリーグYBCルヴァンカップの決勝戦がある。「Jリーグヤマザキナビスコカップ」時代から熱戦が繰り広げられ、歴史としてはリーグ本編よりも長い。今回は、同トーナメントの決勝戦において最も観客数を集めたビッグマッチをランキング形式で紹介する。※『J. League Data Site』で参照できる1999年以降が対象。[4/5ページ]
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2位:アビスパ福岡対浦和レッズ(2023年)
観客数:56,064人
開催地:(新)国立競技場
初の主要タイトル獲得を目指すアビスパ福岡が、7か月前にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制した浦和レッズに挑む。
2023年のJリーグYBCルヴァンカップ(ルヴァン杯)決勝戦は、アジア王者に対して台頭著しいクラブが挑む構図となった。
当時の福岡は、ルヴァン杯決勝進出のほか、J1リーグで過去最高順位の7位フィニッシュ、天皇杯も最高成績のベスト4で終えている。
勢いそのままに、このファイナルでは福岡が勝利へのパッションを見せた。
試合開始早々、紺野和也のクロスに前寛之がダイレクトで合わせて先制点を挙げる。
守備においても福岡は気迫を見せ、自陣のゴール前に5人が並んで浦和の攻撃を防ぐと、カウンターからチャンスを多く作り、セットプレーからさらなる決定機も演出した。
そして前半終了間際、再び紺野のクロスが得点に繋がる。ペナルティエリア内中央で待ち構えていた宮大樹が左足で合わせ、待望の2点目を奪った。
後半には浦和が途中出場の明本考浩のゴールで1点を返すものの、アジア王者の反撃もここまで。
ホセ・カンテら強力な攻撃陣を防ぎ切った福岡が、悲願の初タイトルを手にした。
なお、今回のランキングでは浦和が10試合の対戦カードのうち過半数の6試合で名を連ねている。
そのファンベースの強固さが改めて浮き彫りになると共に、同クラブの勝ち上がりがルヴァン杯の動員に大きな影響を与えていることがより明確になった。
