2025明治安田Jリーグもいよいよ大詰めを迎えている。J1では鹿島アントラーズが勝ち点67で首位に立っており、2位の柏レイソル(同66)も逆転優勝の可能性を残している。最後の最後まで勝負の女神がどちらに微笑むのか予想できないが、Jリーグの歴史を振り返ると土壇場で優勝を逃すという屈辱を味わったクラブの存在を思い出すことができる。今回は、最後の最後に優勝を逃したJクラブ5選を紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照。[4/5ページ]
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浦和レッズ(2016シーズン)
優勝を逃した試合:チャンピオンシップ決勝(鹿島アントラーズ戦)
開催日:2016年12月3日
結果:1-2(2戦合計スコア2-2)
リーグ最終順位:2位
サッカーの世界で“If”を語っても無意味ではあるが、戴冠を逃した2016シーズンの浦和レッズにはあえてその“If”を使ってみたくなる。
もし同シーズンが2ステージ制でなければ…。もしチャンピオンシップの勝敗決定がアウェイゴールに委ねられるレギュレーションでなければ…。
浦和は序盤戦から首位を走っていたものの、その後徐々に失速。J1リーグ 1stステージを3位で終えた。
だが、同2ndステージでは巻き返しに成功して1位でフィニッシュ。年間勝ち点順位1位とし、2016明治安田生命チャンピオンシップ決勝からの出場を決めた。
2016年11月29日の決勝1stレグ、浦和は阿部勇樹のPK弾により1-0で先勝する。
迎えた12月3日の2ndレグ、59,837人もの観客が詰めかけた本拠地『埼玉スタジアム2002』でも、浦和は7分に生まれた興梠慎三のゴールで先制に成功した。
しかし、40分に守備の些細なミスから金崎夢生に同点弾を奪われると、79分には金崎にPKを沈められてしまう。2戦合計スコアは2-2だったが、アウェイゴールの数で下回った浦和は年間王者を逃した。
繰り返しになるが、サッカーの世界に“If”は必要ない。目の前で起こった出来事こそが全てであり、仮定の話はどこまでいってもフィクションの世界。そこに大した意味などない。
2016シーズンのJ1ではっきりしていることは、浦和が年間勝ち点順位でトップに立ち、チャンピオンシップ決勝でも一時は2点のリードを手にしていたという事実。
そして、大きなアドバンテージをふいにした浦和が、年間勝ち点順位3位の鹿島に下克上を許してしまったという結末の不条理さだ。
