今季のJ1リーグも残すところあと3試合となった。新たな才能が次々と頭角を現す一方で、ブレイクが期待されながらも本領を発揮できなかった選手もいる。今回は、開幕前の期待値に見合う結果を残せなかった選手たちを紹介する。※成績は11月2日時点。[3/5ページ]
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MF:早川隼平(はやかわ・じゅんぺい)
【写真:Getty Images】
生年月日:2005年12月5日
所属クラブ:浦和レッズ
今季のリーグ戦成績:5試合0得点0アシスト
浦和レッズユース出身の早川隼平は、高校1年次の2022年からトップチームの2種登録選手としてスカッドに名を連ね、出場機会を窺っていた。
そして2023年4月のJリーグYBCルヴァンカップ(ルヴァン杯)で、ついにトップチームデビューを果たす。
17歳4ヶ月での出場は、クラブ史上5番目の若さとなる記録だった。
さらに同月19日のルヴァン杯・湘南ベルマーレ戦では初先発で初得点をマーク。以降も出場機会を重ね、原口元気が保持していたクラブ最年少記録を更新する17歳9ヶ月5日で、プロA契約締結条件となる公式戦450分出場を達成した。
その勢いのまま、2023年のルヴァン杯ニューヒーロー賞を受賞。クラブのみならず、Jリーグ全体からも大きな期待を集める存在となった。
しかし、翌シーズンは状況が一変。浦和での出場機会を失った早川は、当時J2のファジアーノ岡山へ育成型期限付き移籍を決断した。
岡山では15試合に出場し、2得点を記録。限られた時間の中でも成長の跡を示し、今季満を持して浦和へ復帰することとなった。
ところが今シーズン、早川は再び苦境に立たされている。リーグ戦出場はわずか5試合にとどまり、プレータイムを確保できずにいる。
前線の層が厚い浦和でチャンスを掴むのは容易ではない。
来季に向けては、出場機会を求めた再レンタルという選択肢も現実味を帯びてきている。