「裕福な家庭に生まれたサッカー選手」と聞くと、どこか恵まれた特権階級のイメージを抱くかもしれない。しかし実際には、経済的に豊かな環境で育ちながらも、自らの意思で努力を重ね、世界のトップシーンに立った選手たちが存在する。今回は、異なる背景を持つ5人の“エリート育ち”の選手たちを紹介する。[5/5ページ]
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FW:オリバー・ビアホフ(元ドイツ代表)
生年月日:1968年5月1日
主な所属クラブ:ACミラン、ザルツブルク、ウディネーゼ
元ドイツ代表のオリバー・ビアホフは、裕福な家庭に育った選手として知られている。
191cmの長身ストライカーであるビアホフは、UEFAユーロ1996(欧州選手権)決勝のチェコ代表戦で途中出場し、延長戦の決勝弾を含む2得点でドイツを優勝に導いた立役者となった。
クラブではイタリア時代が特に有名で、ウディネーゼ在籍時の1997/98シーズンには27得点を挙げてセリエA得点王に輝いた。
翌1998/99シーズンにはACミランに移籍し、リーグ優勝も経験している。
そんなビアホフの父、ロルフ氏はドイツの大手エネルギー企業「RWE AG」で取締役を務めていた人物で、祖父も北ドイツの地方行政で要職を担っていた。
社会的地位の高い家庭に生まれ育ったことは明らかだ。
ただ、決して甘やかされて育ったということではないようだ。
英メディア『ミラー』によると、ロルフ氏は息子がユニフォームを汚さずに帰宅する姿を見て、練習への本気度を疑い、ある日、庭に水をまいて凍らせ、その氷の上でダイビングヘッドの練習をさせたという逸話が残っている。
生まれ育った環境が裕福な方が比較的恵まれた環境でトレーニングができると考えられることは多いが、プロの舞台で成功するような選手になるには、もちろん情熱と努力も必要だ。
裕福な出自に胡坐をかくことなく、自らを鍛え続けた姿勢こそ、ビアホフを特別な存在にした理由だろう。
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