J2は「魔境」と呼ばれることが多い。どんなクラブであれ、このリーグを抜け出すことは難しく、中には何年も同カテゴリーで戦い続けているチームもある。では、J2在籍年数が最も長いクラブはどこなのか。今回は、ランキング形式で紹介する。[1/5ページ]
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5位:徳島ヴォルティス

【写真:Getty Images】
J2通算在籍年数:19年
J2在籍期間:2005年~2013年,2015年~2020年,2022年~
J2最高成績:優勝(2020年)
J2在籍年数ランキングで5位にランクインしたのは、徳島ヴォルティスだ。今季で通算19年目となるJ2でのシーズンを迎えている。
2005年にJ2へ参入した徳島が、初めてJ1への切符を手にしたのは2013シーズン。前半戦を15位で折り返したチームは、後半戦にクラブ記録となる6連勝を含む12戦負けなしと怒涛の巻き返しを見せ、最終的に4位でシーズンを終えてJ1昇格プレーオフに進出した。
準決勝では5位のジェフユナイテッド千葉と1-1で引き分け、シーズン順位の上位であった徳島が規定により決勝へ進出。決勝では京都サンガF.C.を2-0で下し、9年間のJ2生活に終止符を打った。
迎えた2014年のJ1初挑戦では、開幕から9連敗を喫するなど苦しい戦いが続き、わずか3勝でシーズンを終了。1年での降格という悔しさを味わっている。
その後は再びJ2での戦いが続いたが、2017年に就任したリカルド・ロドリゲス監督のもとでスタイルが確立。リカルド体制4年目の2020年には、攻撃的なサッカーでJ2を制し、クラブ史上2度目のJ1昇格を果たした。
しかし、満を持して臨んだ2度目のJ1の舞台では、前年限りでリカルド監督が退任し、後任のダニエル・ポヤトス監督は新型コロナウイルスの入国制限によりチーム合流が遅れるなど、前途多難な幕開けとなった。
最終的に20チーム中17位でシーズンを終えたが、この年は降格制度が4チームに拡大された特例シーズンであり、再び1年でJ2へ戻る結果に終わった。
今季は残り2試合を残して、昇格争いに踏みとどまっている。
過去2度のJ1挑戦はいずれも1年での降格に終わっているが、2021年以来のJ1復帰、そしてその先にあるJ1定着。それが徳島にとって、次なる目標である。