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コラム 1か月前

「代表も近づくんやな」サッカー日本代表、北野颯太が欧州移籍で感じたこと。大逆転でのW杯行きへ「僕らの世代は…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Kenichi kato

 サッカー日本代表は14日、ガーナ代表との国際親善試合に臨む。ワールドカップ(W杯)本番まで7か月に迫り、年内最後の重要な代表活動となる。今回、代表初招集の北野颯太は、激戦区のシャドウでポジション争いに名乗りを挙げる。苦労を重ね、今季飛躍を遂げた21歳は、どのようなパフォーマンスを見せるのだろうか。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
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北野が代表で生き残るためには

 このポジションには先輩・南野を筆頭に、久保建英、ボランチ兼務の鎌田大地という主軸3人が君臨する。加えて、今回ケガで欠場している伊東純也というマルチ型のスピードスターも控えている。

 それ以外にも、右ウイングバック兼務の堂安律、トップとシャドウをこなせる町野修斗がいて、北野より若い佐藤龍之介もユーティリティさを出しながら2列目で違いを作れる人材である。

 まさに日本有数のタレントがひしめく最重要ポジションに割って入ろうとしている北野。普通のプレーをしていてもインパクトは残せない。

 ガーナ代表戦、あるいはボリビア代表戦で出番を与えられたら、時間が短かろうが何だろうが、ゴールに直結する仕事を見せること。それしか北野が生き残る道はない。

 10月のブラジル代表戦でそれをやってのけたのが、1つ上の鈴木淳之介である。

 彼の場合、冨安、町田に加え、伊藤洋輝、板倉滉が負傷欠場し、DF陣が手薄になったところで抜擢されたという事情はあったが、サッカー王国相手に一歩も引くことなく、若き新星・エステバンを完封。一気に序列を引き上げることに成功した。

「僕らの世代は重要になってくる」

「(彼は)すごいなって思いましたし、コペンハーゲンでもすごく活躍してるっていうのは見てるんで、刺激を与えてもらってます。僕自身もそういうチャンスが転がってるんやなというふうにも思います。

 次のW杯、その次のW杯を見据えた中で、僕らの世代は重要になってくる。責任だったり、引っ張っていく覚悟はあります」

 改めて目をギラつかせた北野。彼はまさに今から代表キャリアをスタートさせるところだが、定着までの時間を最小限にしたいところ。先輩・香川は2010年南アフリカW杯で選外を経験。初キャップから6年がかりで2014年ブラジルW杯の大舞台に立った。

 南野も2014年に代表合宿に呼ばれながら、2014年ブラジル、2018年ロシアの両W杯に届かず、8年越しに2022年カタールW杯の挑戦権を得た。

 そういう先人たちの歩みも踏まえたうえで、若きアタッカーは自分の進むべき道をしっかりと見定め、ガーナ代表戦で幸先のいい一歩を踏み出すことが肝要だ。

 輝かしい未来を感じさせるような北野の圧巻パフォーマンスを、ぜひとも楽しみに待ちたいものである。

(取材・文:元川悦子)

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【了】

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