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コラム 2週間前

菅原由勢も「いるんだぞと」。サッカー日本代表で再び輝くために。「出れてない状況の中」で考えたこと【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Noriko NAGANO

 サッカー日本代表は18日、ボリビア代表との国際親善試合に臨む。年内最後となる一戦で、存在感を示そうとする選手たちの思惑が交錯する中、右ウイングバックの座をめぐる競争も熱を帯びている。ガーナ代表戦で存在感を示した菅原由勢は、再浮上への道を切り開くべく、この試合で強烈なインパクトを残せるか。自身の価値を示す勝負どころに闘志を燃やしている。(取材・文:元川悦子)[2/2ページ]
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「出るために何をすべきかを考えた時…」

 久保建英、中村敬斗らとともにU-15日本代表時代から共闘してきた菅原も早いもので25歳。キャリアも中盤だ。

 盟友・久保と中村は北中米W杯行きをほぼ確実にしている中、菅原はまだまだ当落線上にいる。

 ここで大舞台を射止めるか否かは自身のサッカー人生を大きく左右する。それは2019年U-20W杯(ポーランド)の後、欧州移籍の道を切り開いた彼ならよく理解しているはず。

 だからこそ、今回の千載一遇のチャンスをモノにしなければならないのだ。

「自分が試合に出れてない状況の中、出るために何をすべきかを考えた時、しっかり彼らの強みに負けないように自分を出さなきゃいけないと思っていました。

 そのためにも、やっぱり結果を求めたい。アシストやゴールもそうだし、チャンスクリエイトの数もそう。ビルドアップのところにもしっかり関わって、相手がプレスに来てもパスしていけるようにしたい。

 そこはクラブでSBとしてやっているので、アピールできるかなと思います」と本人も冷静に発言。本当に持てるものを全て出し切って、苦境打開の布石を打つしかない。

「長友さんは長友さんで別格なんで」

 もう1つ、菅原のストロングがあるとすれば、持ち前の明るさと声でチームを盛り上げられること。

 今回は長友佑都が天皇杯のため選外。大ベテランに代わるムードメーカーが出現するのかを見極めることも11月シリーズの重要命題の1つだった。そこに一番近い存在が菅原だというのは誰もが認めるところだろう。

「特に考えていないというか、あくまで自然体でチームの一部になっているだけなんで。長友さんは長友さんで別格なんで、自分は自分であるべきことが大事かなと思ってます」

 菅原は謙遜したが、年代別代表時代からつねに前向きなムードを作れる人間として高く評価されてきた。

 それを本人に伝えると「自分で言うのは恥ずかしいっすわ」と笑顔で取材ゾーンを去っていったが、強みをもっともっと押し出すことも、生き残りの重要ポイントと言っていい。

 いずれにしても、菅原のアピールの場は限られている。ボリビア代表戦で何を見せるのか、そしてブレーメンで今後、どのような足跡を残すのかが、大舞台行きを左右するのは間違いない。

 彼には悔いのないパフォーマンスを披露し、堂安・伊東・望月と異なる右WB像を確立してほしいものである。

(取材・文:元川悦子)

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【了】

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