2023年からの2シーズンを降格圏ギリギリで終えた柏レイソルは、今季開幕前に大型補強を敢行した。新任のリカルド・ロドリゲス監督のもと、クラブは2025明治安田J1リーグで優勝争いを演じている。今回は、その原動力となった補強選手をランキング形式で紹介する。[3/5ページ]
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3位:小泉佳穂(こいずみ・よしお)

【写真:Getty Images】
生年月日:1996年10月5日
今季のリーグ戦成績:33試合7ゴール3アシスト
小泉佳穂は、リカルド・ロドリゲス監督のもとで輝き続けている。
青山学院大学でプレーしていた小泉は、2019年に当時J2のFC琉球へ加入し、プロの扉を開けた。
2年目の2020シーズンにはリーグ戦6ゴールを記録し、後の浦和レッズ加入に繋げている。
自身初のJ1の舞台となった浦和で、小泉はロドリゲス監督との出会いを果たしている。
2021シーズン、同選手はリーグ戦34試合に出場。本職である攻撃的MFだけではなく、ボランチやサイドハーフなど様々なポジションを経験し、名門クラブで一定の地位を築いた。
しかし、2年目以降はスタメンに名を連ねる機会が減少していった。
ロドリゲス監督が辞任した2023シーズン以降はベンチ外の日々も続き、昨季はリーグ戦20試合、713分のみの出場に留まっている。
オフシーズンに入ると、小泉は出場機会を求め、新たな移籍先を模索する。その中で選ばれたのは、恩師が新たに指揮官を務める柏レイソルだった。
シーズン開幕から右シャドーでの起用が続く中で、小泉は満点回答を連発し続けた。
司令塔タイプである同選手は、常にバイタルエリアに顔を出し、パスを受けると最善の選択を瞬時に判断する。
両利きであるため、パス、ドリブル、シュートと最後まで2つ以上の選択肢をみせ、相手は後手に回らざるを得ない。
司令塔タイプではあるものの、小泉は守備でもチームに大きく貢献する。
プレスのかけ方が巧みで、相手からボールを奪いカウンターに転じる場面が多い。久保藤次郎、小屋松知哉とカウンター時に大きく輝く選手が両サイドにいる柏では、この守備時の貢献度は計り知れないものがある。
前年までチームを支えていたマテウス・サヴィオが、クラブを去った喪失感を忘れさせるような活躍ぶりだ。
今季ここまでリーグ戦33試合に出場している小泉。出場時間では浦和時代の最多出場時間を越えており、今季が自己最高のシーズンになりそうだ。