今シーズンのJ1リーグも、残すところあと2試合となった。激戦の中で鮮烈な印象を残した選手の中には、加入時はそれほど注目されていなかったにもかかわらず、想像を超える活躍を見せた選手もいた。今回は、期待値以上の成果を挙げ、クラブに貢献した新加入選手5人を紹介する。[4/5ページ]
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DF:須貝英大(すがい・ひでひろ)

【写真:Getty Images】
生年月日:1998年10月27日
所属チーム:京都サンガF.C.
2025年リーグ戦成績:35試合2得点4アシスト
今季、鹿島アントラーズから完全移籍で京都サンガF.C.に加入した須貝英大は、ここまでリーグ戦36試合中、欠場はわずか1試合のみ。曺貴裁監督からの絶大な信頼を得ていることが数字にも表れている。
須貝は2021シーズンからヴァンフォーレ甲府でプレーし、キャプテンとしてチームを牽引。対人の強さや運動量を武器に存在感を発揮していた。
2023シーズン夏には鹿島へ移籍し、さらなる飛躍が期待されていたが、加入後は定位置争いに苦戦。昨季のリーグ戦出場は13試合にとどまるなど、不本意なシーズンを送っている。
置かれた状況を打開すべく、須貝が選んだのは京都での再スタートだった。
曺監督が掲げるアグレッシブなスタイルは須貝の特性と合致し、移籍はキャリアを前に進める大きな転機となった。
開幕戦こそベンチスタートとなったものの、2戦目でスタメンのチャンスを得ると、以降は不動の右サイドバックとして攻守でチームを支え、京都躍進の立役者として活躍。
今季、京都が優勝争いを演じられたのは、須貝の献身的なプレーがあってのことだろう。
来季も安定感抜群のプレーでチームを押し上げ、再び上位争いの立役者となれるか。
再起を果たした27歳のさらなる飛躍に期待が高まる。