クラブの収益のためにも、スタジアムの雰囲気を高めるためにも、サッカークラブにとって、観客の存在は欠かせない要素である。多くの観客を呼び込むためには、スタジアムの立地も重要だが、理想的な場所に拠点を構えることができないクラブも多くある。今回はJリーグ全クラブを対象に、最寄り駅からスタジアムまでの距離を『Googleマップ』で調査。距離が遠い順にランキング化して紹介する。[2/5ページ]
——————————
4位:ニンジニアスタジアム愛媛FC
使用クラブ:愛媛FC
最寄り駅:北伊予駅
徒歩:96分
距離:6.6km
愛媛FCの本拠地「ニンジニアスタジアム」は、最寄りの北伊予駅から約6.6km離れており、2025シーズンのJ2クラブの中で最も駅から遠いスタジアムだ。
近隣には伊予鉄道横河原線の梅本駅もあるが、こちらもスタジアムまで約7kmと大差なく、徒歩でのアクセスは非現実的である。
実際、クラブ公式サイトでも「スタジアム付近の公共交通機関はバス停のみ」と明記されており、鉄道でのアクセスは想定されていない。
遠方からの来場者は、松山市駅やJR松山駅から出るバスを利用するのが一般的。所要時間は約30〜40分と案内されているが、四国最大都市である松山では交通渋滞も頻発し、実際にはそれ以上かかる場合もある。
さらに、スタジアム前に停車するバスの本数は限られており、タイミングを逃すと「総合運動公園口」バス停で下車し、そこから約900mを歩く必要がある点にも注意が必要だ。
試合日はJJR松山駅から臨時バスが運行されており、これが最も快適な移動手段と言えそうだ。
ただ、市内の渋滞を考慮すると、地元のファンはやはり自家用車での来場が多い様子だ。
通常は1000円で運行されているが、Jリーグのサステナビリティ事業助成金を活用することで、運賃が500円に割引されることもある。
また、臨時バス利用者には特典が付くケースも多く、自家用車の使用を減らし、二酸化炭素排出量の削減を目指す取り組みの一環となっている。
とはいえ、市内の渋滞事情もあって、地元ファンの多くは依然として自家用車での来場を選んでいるのが実情だ。
