クラブの収益のためにも、スタジアムの雰囲気を高めるためにも、サッカークラブにとって、観客の存在は欠かせない要素である。多くの観客を呼び込むためには、スタジアムの立地も重要だが、理想的な場所に拠点を構えることができないクラブも多くある。今回はJリーグ全クラブを対象に、最寄り駅からスタジアムまでの距離を『Googleマップ』で調査。距離が遠い順にランキング化して紹介する。[3/5ページ]
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3位:高知県立春野総合運動公園陸上競技場
使用クラブ:高知ユナイテッドSC
最寄り駅:朝倉駅
徒歩:112分
距離:8.1km
J3の高知ユナイテッドSCは、本拠地の「高知県立春野総合運動公園陸上競技場」から最寄り駅まで8.1kmの距離がある。
春野総合運動公園に最も近い鉄道駅は、JR四国・土讃線の朝倉駅だ。ただ、スタジアムへ向かう定番ルートとは言いがたい。道中には峠道があり、徒歩での来場は現実的ではない。
そのため、一般的なアクセス手段は高知駅からのバス移動となる。試合日は往復1000円のシャトルバスが運行されており、遠方からの来場者はこれを利用するのが主流だ。
一方で、地元の観客は自家用車での来場が多い。
ただし、クラブ公式サイトでは「試合当日の春野運動公園周辺や駐車場は大変な混雑が予想されます。積極的なシャトルバスのご利用をよろしくお願い致します」と赤字で注意喚起されており、車でのアクセスも必ずしも快適とは言えない。
春野総合運動公園は県立の運動施設であり、スタジアムもあくまでその一部に過ぎない。エンターテインメントの中心地というよりは、地域の公共スポーツ施設としての色合いが強い。
2025シーズンにクラブ史上初となるJ3参入を果たした高知ユナイテッドSCにとって、スタジアムの利便性や観客動員の課題は今後の成長に向けた大きなテーマとなるだろう。
