クラブの収益のためにも、スタジアムの雰囲気を高めるためにも、サッカークラブにとって、観客の存在は欠かせない要素である。多くの観客を呼び込むためには、スタジアムの立地も重要だが、理想的な場所に拠点を構えることができないクラブも多くある。今回はJリーグ全クラブを対象に、最寄り駅からスタジアムまでの距離を『Googleマップ』で調査。距離が遠い順にランキング化して紹介する。[4/5ページ]
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2位:とうほう・みんなのスタジアム
ホームスタジアム:福島ユナイテッドFC
最寄り駅:庭坂駅
徒歩:118分
距離:8.3km
J3の福島ユナイテッドFCが本拠地とする「とうほう・みんなのスタジアム」は、最寄り駅の庭坂駅から8.3km離れており、徒歩では約2時間(118分)を要する。
スタジアムは福島県の県庁所在地・福島市に位置しているものの、市中心部からは10km以上離れており、アクセスは決して良好とは言えない。
福島駅から庭坂駅まではJR奥羽本線で約8分だが、電車の本数は1時間に1本程度と少なく、公共交通機関を利用する場合は福島駅からのバス移動が一般的となっている。
とはいえ、バスでも約30分の乗車に加え、最寄りのバス停からスタジアムまでは徒歩で約10分かかるため、アクセスの利便性には課題が残る。
このような事情から、来場手段としては自家用車が主流だ。
スタジアムが位置するあづま総合運動公園には、敷地全体で2599台分の駐車スペースが確保されており、現実的かつ快適な移動手段として多くの観客に利用されている。
福島ユナイテッドFCは現在、新スタジアムの建設構想を進めている。2025シーズンのJ3における1試合平均観客動員数は2345人のリーグ18位となっており、観客数の拡大にはアクセス面の改善が不可欠といえる。
今年8月には新スタジアムのコンセプトが発表されたものの、建設予定地については未定のままだ。
利便性の高い新スタジアムの整備が、今後のクラブの成長に大きく影響することになりそうだ。
