クラブの収益のためにも、スタジアムの雰囲気を高めるためにも、サッカークラブにとって、観客の存在は欠かせない要素である。多くの観客を呼び込むためには、スタジアムの立地も重要だが、理想的な場所に拠点を構えることができないクラブも多くある。今回はJリーグ全クラブを対象に、最寄り駅からスタジアムまでの距離を『Googleマップ』で調査。距離が遠い順にランキング化して紹介する。[4/5ページ]
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7位:富山県総合運動公園陸上競技場
使用クラブ:カターレ富山
最寄り駅:布市駅
徒歩:71分
距離:5.1km
カターレ富山の本拠地「富山県総合運動公園陸上競技場」の最寄り駅は、富山地方鉄道上滝線の布市駅で、スタジアムまでの距離は約5.1km。
ただし、この駅を利用して来場する人はほとんどいない。
布市駅は富山駅から9駅離れた無人駅で、乗降者数も少ない。トイレはくみ取り式で、駅前に駐車場はなく、タクシーやバスも待機していない。
実質的には“最寄り駅”と呼ぶには難がある立地だ。
クラブ公式サイトで案内されている公共交通機関でのアクセスは、富山駅から出るバスが基本となる。試合日には臨時の直行バスが約8本運行され、所要時間は約25分。通常の路線バスでも約35分で到着する。
めずらしいアクセス手段としては、富山空港が挙げられる。
空港からスタジアムまでは約2.6kmで、徒歩でも十分アクセス可能な距離だ。タクシーを使えば、約8分ほどで到着する。
とはいえ、富山では流しのタクシーが基本的に存在せず、クラブ公式サイトでも「待機のタクシーが見込めるのは富山駅のみ」と明記されている。タクシー利用を検討する場合は、事前予約が推奨される。
カターレ富山は、29日に行われるJ2最終節で残留を懸けた大一番のブラウブリッツ秋田戦をホームで行う。
スタジアムへのアクセスは決して良好とは言いがたいが、空港に近いという地の利を活かし、遠方からも残留を願うサポーターの来場が期待される。
