今シーズンのJリーグも残りわずかとなり、来季に向けた監督の去就も続々と動きを見せている。激しい優勝争いや残留争いが繰り広げられた大混戦のJ1で、卓越した采配を披露しチームを上位に導いた監督は誰なのか。今回は、今季結果を残した5人の監督を紹介する。[3/5ページ]
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曺 貴裁(ちょう・きじぇ)
【写真:Getty Images】
生年月日:1969年1月16日
所属チーム:京都サンガF.C.
2025年リーグ戦成績:17勝11分け8敗(4位)
京都サンガF.C.を率いて5シーズン目となった曺 貴裁監督は、今季のJリーグを大いに盛り上げた。
昨シーズン後半戦で猛威を振るったラファエル・エリアスを中心とした攻撃を武器に、ここまでリーグ2位となる59得点を記録。相手をねじ伏せるダイナミックなサッカーで多くの勝利を積み上げ、スタジアムを沸かせた。
意外にも今季の初勝利は第4節であったが、リーグ戦を通して記録した連敗はわずか「1」と、安定感ある戦いぶりを披露しているのも、曺監督の的確な采配の賜物である。
熱い声掛けで選手たちのモチベーションを高め、チーム全体を一つにまとめる手腕は、まさにベテラン指揮官の力量を感じさせる。
クラブ史上初となるリーグ優勝の夢は惜しくも叶わなかったものの、京都は2002年以来となるJ1での1桁順位を確定させ、着実にステップアップを果たした。
曺監督の手によって、京都は確実に生まれ変わろうとしている。
今後もさらなる躍進が期待されるチームの行く末に、注目が集まる。