今シーズンのJリーグも残りわずかとなり、来季に向けた監督の去就も続々と動きを見せている。激しい優勝争いや残留争いが繰り広げられた大混戦のJ1で、卓越した采配を披露しチームを上位に導いた監督は誰なのか。今回は、今季結果を残した5人の監督を紹介する。[4/5ページ]
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リカルド・ロドリゲス

【写真:Getty Images】
生年月日:1974年4月3日
所属チーム:柏レイソル
2025年リーグ戦成績:19勝12分け5敗(2位)
今季から柏レイソルの指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督は、長らく低迷していたチームを見事に再建した。
徳島ヴォルティスで4年、浦和レッズで2年指揮を執り、日本での豊富な指導キャリアを積んできたリカルドは、シーズン開幕前に大胆な補強を敢行。
自ら掲げる、ボールを保持し試合の主導権を握る攻撃的サッカーを体現できる選手を揃え、今季に臨んだ。
すると、その戦略はすぐに結果として表れる。
アビスパ福岡との開幕戦を白星で飾ると、第5節の鹿島アントラーズ戦に敗れるまで、3勝1分けと好発進を見せた。
チームは攻守にわたりリカルドのスタイルを体現し、前半戦を9勝7分け3敗で終え、その勢いはシーズン終盤でも衰えていない。
さらに特筆すべきは、今季のリーグ戦で一度も連敗がない点だ。長丁場のリーグ戦では、いかに安定して勝ち点を積み上げるかが優勝争いの鍵となる。
敗戦を最小限に抑え、0ポイントを1ポイントに変える采配は、まさに監督の手腕が光る部分と言える。
惜しくもJリーグYBCルヴァンカップでは決勝で涙を呑んだものの、リーグ優勝への望みは十分に残されている。
直近のリーグ戦では4連勝と勢いに乗るチームは、果たして2011シーズン以来の頂点に立つことができるのか。リカルド采配に注目が集まる。