収益のためにも、スタジアムの雰囲気を高めるためにも、サッカークラブにとって、観客の存在は欠かせない要素である。多くの観客を呼び込むためには、スタジアムの立地も重要だが、理想的な場所に拠点を構えることができないクラブも多くある。今回はJリーグ全クラブを対象に、最寄り駅からスタジアムまでの距離を『Googleマップ』で調査。距離が遠い順にランキング化し、11〜15位を紹介する。[3/5ページ]
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13位:クラサスドーム大分
使用クラブ:大分トリニータ
最寄り駅:滝尾駅
徒歩:57分
距離:4.2km
大分トリニータの本拠地「クラサスドーム大分」は、JR九州豊肥本線の滝尾駅から4.2kmの道のりがある。
しかし、無人駅である滝尾駅の利用は想定されておらず、クラブ公式サイトでは2駅隣の大分駅、または日豊本線の高城駅からのアクセスが案内されている。
大分駅からは7.2kmの道のり。駅から徒歩3分の場所にある乗り場からシャトルバスが運行されており、約30分でスタジアムに到着する。
また、駅前から出る路線バスも利用でき、遠方から来る観客の主要な移動手段となっている。
一方、高城駅は、滝尾駅と同じく無人駅だが、大分駅よりも近い。こちらから出発する路線バスは、所要時間がやや短く明記されている。
同駅は2002年のFIFAワールドカップ(W杯)開催に合わせて改築された経緯があり、駅近辺はフーリガンの暴動対策に設置されたフェンスがある。
主要駅からの距離もあり、地元ファンは自家用車での来場が多い。スタジアム周辺の駐車場はすぐに満車となることも予想され、やや離れた駐車場を利用するには時間に余裕を持った行動が求められる。
クラサスドームは大分スポーツ公園内にあり、大規模イベントが重なると渋滞は避けがたい。園内にある「クラサスサッカー・ラグビー場A」はJFLのヴェルスパ大分の本拠地でもあり、両クラブの試合日が重なることもある。
J1で戦っていた2005年はホームゲームの平均観客数で22,080人に達しており、約4万人収容のスタジアムの過半数を埋めていた。
その一方で今季は平均10,403人。交通の不便を覆すぐらいの結果を残し、観客増員に繋げたいところだ。
