収益のためにも、スタジアムの雰囲気を高めるためにも、サッカークラブにとって、観客の存在は欠かせない要素である。多くの観客を呼び込むためには、スタジアムの立地も重要だが、理想的な場所に拠点を構えることができないクラブも多くある。今回はJリーグ全クラブを対象に、最寄り駅からスタジアムまでの距離を『Googleマップ』で調査。距離が遠い順にランキング化し、16〜20位を紹介する。[5/5ページ]
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16位:岐阜メモリアルセンター長良川競技場
使用クラブ:FC岐阜
最寄り駅:名鉄岐阜駅
徒歩:48分
距離:3.9km
FC岐阜の本拠地「岐阜メモリアルセンター長良川競技場」は、最寄りの名鉄岐阜駅から3.9kmの距離がある。
やはり徒歩で行く人は少なく、多くのファンは、名鉄岐阜駅からバスを利用することになる。
また、スタジアムから4.1kmの距離にあるJR岐阜駅からもバスが出ており、どちらも20分程度の所要時間だ。
このスタジアムは岐阜県が所有する総合スポーツ施設で、サッカーをはじめ野球や陸上競技、地域イベントなど多目的に活用されている。
そのため、大規模な催しがある日は、近隣の駐車場が早くに満車となることも少なくない。
岐阜市中心部からスタジアムへ向かうには、長良川にかかる長良橋を渡る必要があり、交通集中による渋滞も起こりやすい。
こうした背景から、クラブは公共交通機関の利用を呼びかけている。
アクセスの課題は残るが、名鉄岐阜駅とJR岐阜駅はいずれも県内最大級の利用者数を誇る主要拠点であり、本拠地をこの地区から遠ざけることは得策ではないだろう。
利便性と集客のバランスを考えた上での現在地といえる。
一方で、FC岐阜は2020年のJ3降格以降、下位に沈むシーズンが続き、J3に定着している印象も否めない。
まずは成績面を立て直し、J2時代の熱気と観客の関心を取り戻すことが、アクセス改善以上に重要なテーマとなっている。
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