間もなく2025明治安田Jリーグのレギュラーシーズンは全日程を終了する。J1・J2昇格プレーオフやJ3・JFL入れ替え戦などが控えているが、気になるのは上位カテゴリークラブへ移籍しそうな選手の動向だ。今回は、今季のJ2で印象的な活躍を披露したことで、来季J1クラブに引き抜かれそうなタレント5人をピックアップする。※データは12月1日時点の『Transfermarkt』および『Jリーグ公式サイト(J1.LEAGUE STATS)』を参照[2/5ページ]
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DF:井上太聖(いのうえ・たいせい)

【写真:Getty Images】
生年月日:2002年10月1日
所属クラブ:サガン鳥栖
2025リーグ戦成績:38試合2得点1アシスト
もし井上太聖がいなければ、サガン鳥栖の3バックは強度を保てずにより多くの失点を重ねていたかもしれない。
そう思わせるほど、サガンブルーの背番号「13」は今季を通して圧倒的なパフォーマンスを披露し、チームを後方から支え続けた。
昨季から特別指定選手としてチームに帯同していたため忘れられがちだが、今季は井上にとってプロ1年目のシーズンだった。
技術・高さ・スピードと三拍子揃ったプレーが持ち味の23歳センターバックは、瞬く間に鳥栖の主力に成長。2025明治安田J2リーグでは38試合に出場し、1年間先発の座を守り抜いた。
何より井上が素晴らしいのは、今季を通してイエローカードをたった1枚しかもらっていない点だ。
レッドカードに至っては1枚も出されておらず、最後までクリーンな守備を完遂したことが分かる。
不用意なカードをもらわず、それでいて激しい守備で相手のキーマンを封じてしまうのだから、あらためてプロ1年目というのが信じられない選手である。
鳥栖はJ2リーグを8位でフィニッシュ。J1昇格プレーオフ出場圏には手が届かなかった。
J1復帰を目指す来季に向けて、主力を残留させるのが今オフにおけるクラブ首脳陣のの重要なタスクとなるが、守備の安定をはかるのであれば、井上は何としてもチームに残したい逸材だ。
しかし、井上の重要度が高まれば高まるほど、他クラブからの獲得攻勢が強まる可能性は否めない。
来季、井上がサガンブルーのユニフォームを身に纏っているという保証はどこにもない。