間もなく2025明治安田Jリーグのレギュラーシーズンは全日程を終了する。J1・J2昇格プレーオフやJ3・JFL入れ替え戦などが控えているが、気になるのは上位カテゴリークラブへ移籍しそうな選手の動向だ。今回は、今季のJ2で印象的な活躍を披露したことで、来季J1クラブに引き抜かれそうなタレント5人をピックアップする。※データは12月1日時点の『Transfermarkt』および『Jリーグ公式サイト(J1.LEAGUE STATS)』を参照[3/5ページ]
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MF:山下優人(やました・ゆうと)

【写真:Getty Images】
生年月日:1996年5月24日
所属クラブ:いわきFC
2025リーグ戦成績:37試合5得点9アシスト
山下優人は今季も、中盤の核としていわきFCを支え続けた。
東北社会人リーグ1部時代からいわきでプレーする苦労人は、30歳を迎える来季をJ1クラブで迎えるかもしれない選手の1人である。
桐蔭横浜大学から2019シーズンにいわき入りした時、山下は仕事をしながらサッカーに打ち込む“社員契約選手”だった。
チームは着実に所属リーグのカテゴリーを上げ、2023シーズンにはJ2リーグに到達。昇格を決めた2022シーズン、山下はJ3リーグ全試合に出場して主将の立場でチームを力強くけん引した。
今季の契約を更新した際、山下は「新たな歴史をつくるために精一杯戦います」とコメントしている(2024年12月24日掲載/いわきFC公式サイト)。
クラブへの強い思い入れが感じられる言葉であり、今季は本気でJ1昇格を狙っていただろう。
それだけに、J2リーグ9位という最終順位には納得していないはず。いわきの“バンディエラ”として、今後もチームに残留する未来は十分にあり得る。
一方、来年30歳となる山下には、選手として新たな挑戦に打って出るチャンスがそう何度も残されているわけではない。
J2リーグ1位タイの9アシストを記録した男のことをJ1クラブが放っておくとは思えず、今オフに争奪戦が繰り広げられる可能性は否定できないだろう。
仮にオファーが来た時、J1クラブの選手として刺激的な挑戦をしたいという欲求を抑えられるだろうか。
来季、山下の所属歴に新しいクラブ名が追加されるとしても何ら不思議ではない。