2025シーズンの明治安田J2リーグはレギュラーシーズンの全日程を終えた。優勝争いや残留争いなど、長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J2の20クラブのホームゲーム入場者数を集計し、ランキング形式で紹介する。[3/5ページ]
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8位:大分トリニータ
本拠地:クラサスドーム大分
収容可能人数:3万1,997人
平均入場者数:1万403人
大分トリニータは、2025シーズンのJ2で1試合平均1万403人の観客を動員した。
大分は2024シーズンの平均が1万360人でほぼ横ばいとなっている。ただ、その内訳をみると、特徴に違いがある。
昨シーズンは第26節ロアッソ熊本戦で2万8,359人を動員。大分県出身の漫画家・諫山創氏による『進撃の巨人』とのコラボイベントが開催され、特製ユニフォームの大量配布も注目を集めた。
1万人を超える試合がシーズンで7回あったが、そのほかで平均を大きく上回ったのは開幕戦のベガルタ仙台戦(1万6,075人)のみで、残る5試合は1万1,000人台だった。
一方、2025シーズンは1万人超が9試合に増加。2万人を超えた試合こそなかったものの、1万2,000人超の試合が5試合あり、前年に比べて動員の波が小さくなった点が特徴的だ。
2025シーズンの最多動員は、第30節のレノファ山口FC戦の1万7,087人。子ども縁日やシャツ配布などのイベントが奏功し、クラサスドーム大分に多くの観客が詰めかけた。
しかし、平均観客数は前年比100.4%で、J2全体の前年比115.9%という伸びと比較すると見劣りする。
J2が史上最多動員を記録した年だったことを踏まえると、大分の数字は実質的には停滞と言えるかもしれない。
大分は昨シーズンに続いてJ2で不振が続き、16位でシーズンを終えた。2024年度決算で2期連続の黒字を確保した点は明るい材料だが、人件費削減の影響もあり戦力面で苦しいシーズンとなった。
J2残留は果たしたものの、ファンにとっては失望の残る一年だっただろう。

