J1初昇格クラブ、ワースト勝ち点ランキング1~5位
【写真:Getty Images】
2025シーズンの明治安田J2リーグにおいて、水戸ホーリーホックが優勝を飾り、来季のJ1初昇格を決めた。当然ながらクラブ、そしてサポーターは未知なる挑戦を楽しみにしているはずだが、現実は厳しいものになる可能性も。これまで、J1で屈辱を味わってきた初昇格クラブは数々ある。そこで今回は、J1初昇格クラブ限定の勝ち点ワーストランキングを紹介する。[2/5ページ]
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4位:大分トリニータ
2003シーズンの大分トリニータ
【写真:Getty Images】
昇格したシーズン:2003シーズン
年間成績:5勝11分14敗
年間勝ち点:26
最終順位:14位
2003年の大分トリニータは、大きな期待を抱きながら新たなシーズンを迎えた。
だが、クラブ史上初めての挑戦となったJ1リーグでは大いに苦戦。1年でのJ2降格こそ免れたものの、J1残留ラインぎりぎりの年間順位14位でシーズンを終えている。
2003シーズンの大分が年間で勝ち点「26」しか積み上げられなかったのは、偏に得点力不足が原因だったと言える。
コパ・リベルタドーレスの前年得点王という肩書きを引っ提げてチームに加わったロドリゴは期待外れに終わり、前年チーム得点王のアンドラジーニャも不発。前線では高松大樹が孤軍奮闘しているような状況だった。
シーズン30試合で27得点、1試合平均0.90得点しか挙げられないなかで、チームは勝ち点を取りこぼし続けた。
『ムーブ&バランス』をチームスローガンに掲げたチームが、結果的に攻守のバランスを欠いてしまい、J2降格の危機に陥ったのは何とも皮肉だ。
少なくとも、4-4-2システムで戦っていたチームに高い個の能力を持つアタッカーがもう1人、2人いれば、J1残留を懸けたサバイバルが2ndステージ最終節までもつれ込むことはなかったのかもしれない。
J2降格を回避した大分は、2009シーズンまでJ1リーグで戦い続けた。
2008年にはJリーグヤマザキナビスコカップ(現:JリーグYBCルヴァンカップ)を制覇している。
結果論ではあるが、2003シーズンにJ1リーグへ踏みとどまり、その後もトップカテゴリーでプレーレベルを上げていったことが、ナビスコカップ優勝という成功の一端となったとも取れるだろう。