FIFA
【写真:Getty Images】
国際Aマッチが行われた後に更新されるFIFAランキング。直近では11月20日に更新され、いくつかの国々が順位を入れ替えている。過去これまでの更新で順位を徐々に上げてきた国がある一方で、徐々に順位が落ちている国も存在する。そこで今回は、10年前から現在までFIFAランキングの順位を下げた国をランキング形式で紹介する。※成績やスタッツは4日時点の『transfermarkt』を参照。FIFAランキングは4日時点の『FIFA』を参照。下がった順位が並んだ場合は、現在の順位が低い順にランキング。[4/5ページ]
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7位:キプロス代表
キプロスの国旗【写真:Getty Images】
10年前のFIFAランキング:79位
現在のFIFAランキング:128位
下げた順位:49位
直近10試合で、わずか1勝しかしていないキプロス代表が、7位にランクインした。
現在(11月20日時点)、128位に位置するキプロスは、過去10年の間に大幅な上昇と下降を繰り返して、今の順位となっている。
特に、2016年9月から同年10月の落ち幅は衝撃的だった。
その間に行われたのは、FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会・欧州予選のグループリーグ第2戦と3戦で、ギリシャとボスニア・ヘルツェゴビナ相手に無得点で敗戦してしまったのだ。
その試合結果が影響し、なんと87位から139位と、たった1カ月で52位も落としている。
しかし、2016年11月から2017年9月に行われた同予選では5試合で、3勝1分1敗と意地を見せつけ、70位まで上昇。約1年間で69位も順位を上げた。
短期間で、順位を元より上げたキプロスだったが、その後もランキングの上下動を繰り返しており、2021年9月には再び順位が3桁に。
それ以降、一度も100位以内に入ったことがない。
その大きな要因は、欧州の強豪国との対戦が多いことが考えられる。
とくにEUROやW杯予選では強豪国との対戦が避けられず、負け試合が多くなってしまう。小国キプロスではタレントも排出されずらく、なかなか力の差を埋めることができていない。
実際、2015年12月以降の国際親善試合を除いたヨーロッパの国との対戦成績を見ると、72試合中15勝12分45敗と圧倒的に敗戦が多いことがわかる。
また、欧州の強豪国ではない国にも苦戦している。
20/21シーズンのネーションズリーグではリーグCで最下位に。プレーオフでエストニアに勝利し、なんとか残留するも、危うくリーグDに降格するところだった。
これらの成績や直近のチーム状況、選手のレベルを見るとリーグBへの昇格は、現実的に厳しい。
まずは、選手の力を伸ばし、同じ立ち位置の国と差をつけることが、最優先事項になってくる。
すると、自ずとFIFAランキングも上昇してくるのではないだろうか。