
実は水戸ホーリーホックでプレーした意外なプレーヤーたち【写真:Getty Images】
2025年の明治安田J2リーグの全日程が終了し、水戸ホーリーホックはクラブ史上初となるJ2優勝&J1昇格を果たした。創設から31年の歴史の中で、多くの名プレーヤーが育ち、国内外で活躍を見せてきた。今回は、かつて水戸でプレーした輝かしい実績を持つ選手たちを紹介する。[4/5ページ]
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FW:小川航基(おがわ・こうき)

2019年7月〜12月に水戸ホーリーホックでプレーしていた小川航基【写真:Getty Images】
生年月日:1997年8月8日
在籍時期:2019年7月〜12月
公式戦通算成績:17試合7得点2アシスト
今ではすっかり森保ジャパンの一員として存在感を示す小川航基だが、そのキャリアの中には、半年間の水戸ホーリーホックでの重要なターニングポイントがある。
桐光学園時代に高校サッカーNo.1FWとして名を馳せていた小川は、2016シーズンにジュビロ磐田へ加入する。
長年クラブの象徴だった前田遼一氏が背負った背番号「18」を託されるなど、加入時の期待値は群を抜いていた。
しかし、プロ1年目のリーグ戦出場数はまさかのゼロ。悔しいデビューシーズンとなった。
雪辱を誓った翌シーズン、JリーグYBCルヴァンカップ(ルヴァン杯)グループステージ第3節のFC東京戦でハットトリックを達成し、ついに才能が開花し始めたかに見えた。
しかし2017年5月、U-20ワールドカップ(W杯)ウルグアイ代表戦で左膝前十字靭帯断裂と半月板損傷の大怪我を負い、シーズンを棒に振ってしまう。
2018年4月のルヴァン杯で復帰を果たしたものの、完全な復調には至らず、2019年7月に育成型期限付き移籍で水戸へ活躍の場を求めた。
水戸でのデビュー戦となった第23節、FC琉球戦では途中出場ながらゴールを奪取。その勢いを維持し、立て続けに3試合連続でゴールを記録するなど、一気に存在感を示した。
その後も高校時代の点取り屋としての感覚を取り戻したかのような活躍で、半年間の在籍ながらリーグ戦17試合で7得点2アシストの結果を残し、水戸のクラブ史上最高成績となる7位フィニッシュに大きく貢献している。
水戸で過ごした時間は、念願の海外挑戦、そして現在の日本代表定着へと繋がる大きな転機だったと言っても過言ではない。