2025シーズンの明治安田J2リーグはレギュラーシーズンの全日程を終えた。優勝争いや残留争いなど、長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J2の20クラブのホームゲーム入場者数を集計し、ランキング形式で紹介する。[3/5ページ]
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18位:FC今治
本拠地:アシックス里山スタジアム
収容可能人数:5,316人
平均入場者数:4,800人
2025シーズンにクラブ史上初のJ2挑戦を果たしたFC今治は、1試合平均4,800人の観客を動員した。
これは、クラブ史上最多だった2024シーズンの3,786人を大きく上回る数字で、J2初年度としては上々のスタートとなった。
J2全体の観客数ランキングでは18位にとどまったが、決して悲観すべき結果ではない。
本拠地「アシックス里山スタジアム(アシさと)」の収容人数は5,316人とリーグでも屈指の小規模スタジアムであり、上限があるなかでの成果だ。
実際に5,000人を超えた試合は10試合にのぼり、愛媛FCとの「伊予決戦」では5,369人を記録して満員に。スタジアムの規模に対して高い稼働率を誇った。
また、観客数が安定していた点も注目に値する。
最少動員は第5節カターレ富山戦の3,542人で、4月以降は4,000人を下回る試合が一度もなく、空席が目立つ試合はほとんどなかった。
2023年に開場したアシさとは、将来的な拡張を前提に設計されているスタジアムだ。クラブは今年9月、2026/27シーズンからの運用開始を目指し、約3,500席を増設する計画を発表。完成すれば約8,900人を収容する規模へ“進化”する。
「民設民営」のスタジアムとして注目を集めてきたアシさとは、クラブの成長とともにスケールアップを図ろうとしている。
現時点では観客数こそJ2下位にとどまるが、地域に根ざした人気とスタジアムの拡張性を考えれば、その将来像は明るい。

