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「そこは個人のプロフェッショナリズム」。FC町田ゼルビアが強いチームになるため中山雄太は言う「意識が変われば…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 大島和人 photo by Getty Images
FC町田ゼルビア 中山雄太
FC町田ゼルビアDF中山雄太【写真:Getty Images】



 FC町田ゼルビアはJ1昇格2年目の2025シーズンを6位という順位で終えた。クラブ初の天皇杯制覇も果たしたが、来季以降、さらに高い目標に到達するためにはまだまだ改善の余地があることを知らしめられた。今季、複数のポジションで高いクオリティを見せた中山雄太は、「プロフェッショナリズム」の必要性を説く。(取材・文:大島和人)[2/2ページ]
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「上に行きたいなら…」本当に強いチームになるために、不足しているもの

FC町田ゼルビア 中山雄太

 今季の町田は天皇杯を制し、リーグ戦も悪くない結果を出した。ファウルの数、カードの枚数も減り、昨季のような「ヒール扱い」はされなくなっている。ただ本当に強いチームになる、プロフェッショナルの文化が根付いた状態となるためには、まだ不足しているものがある。

 中山はそれを知っているからこそ「意識」を強調するのだろう。

「それが合っているかどうか分からないですけど、上に行きたいなら、色々なことを取り込んでやっていくことが必要かなと僕は思います。町田はJ2で優勝して、昨季はJ1で3位を取れて、今シーズンはタイトルも獲れて、少し順風満帆なところがありました。だけど『もっと成り上がりたい』という思いがあれば、それは必然的に起こってくる行動になると思います」


 今季の開幕前、「日本に戻ってきてどうですか?」と軽く聞いた筆者に、彼が「良くも悪くも(環境が)良すぎて、サッカーをするには最適ではない」とこぼしていたことを思い出す。快適な環境はともすると刺激が乏しく、人から危機意識を奪う。

 町田は伝統こそ乏しいが、J1で上を目指せるだけのリソースを既に持っている。さらに上を目指し続ける「意識」が伴い、能動的に努力する文化が根付けば、タイトルを取り続けるチームにもなれる。それは「ケガ人を減らす」ことにとどまらない、チームの未来を左右するポイントだ。

(取材・文:大島和人)

【著者プロフィール】大島和人
1976年生まれ。生まれが横浜で育ちは埼玉。サッカーは親にやらされたが好きになれず、Jリーグ開幕後に観戦者として魅力へ目覚めた。学生時代は渋谷の某放送局で海外スポーツのリサーチを担当し、留年するほどのめり込む。卒業後は堅気転向を志して外資系損保などで勤務するも、足を洗いきれず現在に至る。「スパイシー」「党首」などのHNでネット上に文章を書いていたが、2010年より球技ライターとしてメジャー活動を開始。

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【了】
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