J1昇格プレーオフ準決勝がフクダ電子アリーナで7日に行われ、ジェフユナイテッド千葉はRB大宮アルディージャと対戦し、4-3で勝利した。事実上の決勝点をあげたのは、プロ契約を締結したばかりのMF姫野誠。その若武者はスター性と大物感を漂わせながら新時代の扉を開いて行く。(取材・文:石田達也)[2/2ページ]
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「J1の試合をフクアリでやって欲しいと思う気持ちは強かった」
「『思い切りやってこい』という指示を受けました。(0-3で)チーム状況はよくなかったので、途中から入って消極的なプレーはよくないので、積極的にいきました」
ラストパスを送った米倉は「ずっと『チャンスは来るぞ!』と言っていたんですけど、あそこで決めるのはすごい。スター性がある」と姫野への評価を口にする。
千葉でプロキャリアをスタートさせたバンディエラの称賛は止まらない。
「(20歳差は)自分の子どもでもおかしくないですから、すごいと思う。練習から好パフォーマンスを続けていますし、自分の頃を考えたら堂々としている。
大物感があるのを証明したと思います。高校2年が胸トラップでぶっちぎっていけるのが、あいつのすごさです(笑)」
レギュレーション上、同点で決勝へと勝ち抜けるが、それでもなお攻撃の手を緩めない千葉は87分に、コーナーキックからDF河野貴志がヘディングシュートを決めると4-3となり、逆転勝利を飾った。
残すは、あと1つ。ベテランから若手まで、チームは逞しく一枚岩の闘う集団になっている。
狙うはもちろん17年ぶりとなるJ1復帰だ。
姫野は万感の思いを込める。
「アカデミーの時からJ2だったので、その試合をずっとスタンドで見ていて、アカデミーのみんなもJ1の試合をフクアリでやって欲しいと思う気持ちは強かった。それに向けて今日、勝利できました」
そして改めて、確かな決意を表明した。
「あと1つ勝ってJ1行きを決めたいです。このクラブにお世話になったので、もっと勝利に導けるよう努力します」
躍動する若武者の最大のハイライトはシーズン最終盤にやってくる。
(取材・文:石田達也)
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