2025シーズンの明治安田J1リーグは全日程を終えた。優勝争いや残留争いなど、長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J1の20クラブのホームゲーム入場者数を集計し、ランキング形式で紹介する。[4/5ページ]
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2位:名古屋グランパス
本拠地:豊田スタジアム
収容可能人数:4万2,753人
平均入場者数:3万2,263人
名古屋グランパスは、2025シーズンのJ1で1試合平均3万2,263人の観客を動員した。
2024シーズンの平均2万7,650人から約17%増加し、4万2,753人を収容する豊田スタジアムのスタンドは、今季明らかににぎわいを増した。
最多動員は8月23日の第27節・川崎フロンターレ戦で4万55人。この試合は恒例の「鯱の大祭典」として開催され、ドローンショーなど大規模なイベントも相まって多くの観客を集めた。
クラブのチケット戦略も集客増に大きく寄与した。
「小中高生」「シニア」「dポイントクラブ会員」「外国人」など、多様な層を対象とした無料招待施策を積極的に展開した。
豊田スタジアムはスタジアムグルメの評判が良く、イベントも頻繁に開催している。
サッカー以外の“行く理由”を提供できる強みがあり、空席をつくるよりもまず来場を促し、リピーター化を図るという施策がうまく機能している印象だ。
一方、チームはシーズン序盤から苦戦し、下位に沈む時期が続いた。
これがかえって集客面ではプラスに働いたのか、シーズン終盤は残留を争うチームを支えるかのように3万人超のゲームが続き、平均を引き上げた。
1試合平均3万人超は、Jリーグクラブ史上4クラブ目となる快挙である。
清水克洋代表取締役社長はクラブ公式サイトで感謝を述べる一方、「たくさんの悔しい想いをさせてしまったことも事実。クラブとして足りない部分を見つめ直していきたい」と話し、成績向上への決意を示した。

