2025シーズンの明治安田J1リーグは全日程を終えた。優勝争いや残留争いなど、長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J1の20クラブのホームゲーム入場者数を集計し、ランキング形式で紹介する。[4/5ページ]
——————————
7位:サンフレッチェ広島
本拠地:エディオンピースウイング広島
収容可能人数:2万8,347人
平均入場者数:2万5,585人
サンフレッチェ広島は、2025シーズンのJ1リーグで1試合平均2万5,585人の観客を記録した。
2024シーズンの2万5,609人からわずかに減少したものの、引き続きリーグ上位の集客力を示している。
広島は2024シーズンから新スタジアム「エディオンピースウイング広島」へ移転し、収容2万8,347人のスタジアムは、今シーズンも連日ほぼ満員となった。
多くのクラブが平日開催や天候不良で動員を落とす中、広島ではほとんど関係ない。
シーズン最少動員が第25節・清水エスパルス戦の2万3,969人で、お盆期間中のゲームだった。
Jリーグでは、入場者数が収容可能人数の80%を超えた試合を「満員」と位置づけている。広島では、前述の清水戦の収容率が約84.6%で、全試合満員だった。
開場から2年目のシーズンでも常に満員というのは、観戦体験の満足度が高く、リピーターが着実に定着している証左だろう。
こうなると課題は空席よりも、むしろチケットの取りにくさだ。
J1全体では2024シーズンから総観客数が6.15%増加したが、既に高水準だった広島は0.09%減と横ばい。需要がキャパシティを上回る状況が続いている。
満員のスタジアムが生む熱気は広島の大きな魅力だが、リーグ全体の集客力が高まる中で、供給を上回る需要が常態化している点は悩ましい。
ファン拡大と観戦機会の確保の両立が、広島の次なるテーマとなりそうだ。

