明治安田J1リーグは6日、2025シーズンの全日程が終了した。これにより最終順位が確定したが、前評判を覆して上位躍進を果たしたクラブが存在する一方で、開幕当初の期待に比べて大きく裏切る結果で幕を閉じたクラブも存在する。今回は、今季のJ1リーグにおいてサポーターを失望させてしまったクラブを紹介する。※スタッツはデータサイト『transfermarkt』を参照。情報は12月9日時点[3/5ページ]
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浦和レッズ
2025リーグ戦順位:7位(16勝11分11敗)
監督:マチェイ・スコルジャ
浦和レッズは今季、期待を裏切る結果となってしまった。7位フィニッシュは彼らが目指していたゴールではないだろう。
シーズン開幕前、浦和は積極的な補強でストーブリーグを席巻した。
クラブは主力の流出を最小限に留めた上で、マテウス・サヴィオや金子拓郎、松本泰志といった新戦力を獲得。ビッグネームが加わった2列目、3列目には、リーグ最高クラスの熾烈なポジション争いが生じた。
また、最前線には昨季アルビレックス新潟で躍動した長倉幹樹が加入し、ディフェンスラインにはダニーロ・ボザや根本健太といった期待のタレントが集まった。
陣容の充実度は、かつてないほど高まったといって良いだろう。
しかし、結果は前述したようにリーグ7位。メジャータイトルを狙える戦力を有していたにも関わらず、無冠でシーズンを終えた。
浦和サポーターのストレスも相当なもので、第34節の横浜F・マリノス戦(●0-4)の途中には応援をボイコット。続くFC町田ゼルビア戦でもチャントは歌われず、ゴール裏には「浦和の男ならプレイで声援を勝ち取れ」という横断幕が掲出された。
考えられる低迷の要因は様々あるが、ここではチームが最後まで得点力不足という課題を克服できなかったことを挙げたい。
浦和は今季、リーグ戦38試合で39失点と堅守を見せた一方、総得点数は「45」に留まった。
これは上位10クラブのなかでワーストの数字であり、マチェイ・スコルジャ監督がチームに集結したタレントを存分に活用したとは言い難いだろう。
例えば、新加入の長倉は、公式戦13試合で出場時間が約130分間と十分な出場時間が確保されなかった。
同選手はシーズン途中にFC東京に期限付き移籍することを決断し、青赤の一員として、リーグ戦だけで7ゴール2アシストを記録している。
他クラブであればエース級の活躍を見せる戦力を、上手くチームに融合させることはできなかったのだろうか。
ホームで迎えた最終節、シーズンを通して得点力に悩まされてきたチームはようやく“ケチャップの蓋”を開けた。
川崎フロンターレ相手に4-0と大量得点で勝利を飾り、鹿島アントラーズ(616勝)、横浜F・マリノス(554勝)に次いで史上3クラブ目となるJ1通算500勝を達成している。
ケチャドバは今季の優勝争いには間に合わなかったが、来季に向けて一つの目標となる試合になったかもしれない。
多彩なタレントを活かした分厚い攻撃が見たい。

